invert 城塚翡翠倒叙集　相沢沙呼

あらすじ

城塚翡翠シリーズの続編。中編3話。
前作のネタバレが含まれているので、mediumから読むことをお勧めします。
IT企業の社長吉田直政が、殺害された。吉田の同級生で同社で働いている狛木繁人は、吉田の死後、隣の部屋に引っ越してきた女性に心惹かれる。いつものカフェでの朝食が縁となりその女性と距離感が縮まっていくが…。

ここからネタバレ含む感想

前作のラストから続編書くならどうなるのだろうと考えていましたが、今回は倒叙形式のお話でした。刑事コロンボとか古畑任三郎などと同じ形式で犯人が誰かは最初から分かっていて犯人目線で物語が進行する物語集です。
今回の翡翠と犯人の丁々発止のやり取りが見せ場になっていてい面白いです。
翡翠の謎は謎のままで、どうして素早く犯人を特定できるのかの部分ははっきりわかりませんでした。前作では、理路整然と推理したと語っていましたがそれだけなのか…と気になる部分もあるので霊媒探偵の名前の通り死者の魂が見えるのかもしれませんがそれは今後わかるのかな。
今回活躍なのが、助手でワトソン役の真、前作では最後の最後で活躍場面がありましたが今回は、翡翠を観察する立場としてところどころ語りとして登場します。
前作とはまた違ったテイストで楽しめます。最後は、騙されて少し悔しかったですが、楽しく読めました。