私の命はあなたの命より軽い　近藤史恵

あらすじ

会社員の遼子は来月出産予定でもう産休に入っている。ところが、同じ会社に勤める夫の克哉が突然半年間のドバイ勤務を申し渡される。驚いた遼子だったが夫の勧めで実家へ里帰り出産をすることにするが、昨年新しい家に引っ越した家族は今までとはどこか違うよそよそしい感じがしていた。

ここからネタバレ含む感想

タイトルや表紙の雰囲気でどこか引っ掛かりそうな物語だなぁと思って手に取ったのですが予想以上の内容でした。
実家に帰った遼子はどこか家族に違和感を感じるが母や妹の美和に聞いてもなんとなくはぐらかされる。父もどこかよそよそしい。
父と母は円満で、9歳年下の妹も高校は進学校に進んでいる。そんな家族に何があったのか。地元の友人からの情報や自分で調べた情報から少しずつ真相に近づいていくがそんな時妹の美和が家出してしまう。
このくらいの真相かな…と思うとその少し後からさらに新しい真相が登場して、ストーリーの作り方としては、手に汗握る（思ったニュアンスとは違いますが伝わるかな）展開でした。最後は、全ての真実が明らかになるのですがその後、また別の一波乱ありそうな終わり方だったので、遼子の平和な幸せを祈りつつ本を閉じました。