光の帝国  恩田陸

常野物語の第1弾。
東北地方縁の不思議な能力を持つ常野一族のお話。
あらゆる情報を記憶する、遠くで起こっていることを知る、人の未来を予見する、長い寿命、持つ能力は一人ひとり違うがその能力があるために世間に知られないようにひっそりと暮らす一族のお話。


ここからネタバレを含む感想


タイトルから予測すると壮大なファンタジーかと思いきや短編集です。お話ごとに主役は入れ替わり、徐々に常野一族の全体像が見えてくるよう計算されています。最初は「しまう」能力を持つ春田家の話、2話は三宅篤が常野一族の妻美耶子に出会う話、3話は常野一族に縁のある達磨山の話、4話は「裏返し」の能力がある映子の話、5話はツル先生(長寿の能力)の話、6話から本筋ではないかと思いますが、戦時中の常野一族の隠れ里の話、7話亜希子の話、能力の覚醒前なのでわかりませんが、同じクラスに春田記実子がいて何か様子を見ているようです。8話、草取りの話この話は独立しているようにも感じましたが4話に登場する敵とリンクしているのでは…と推察しました。9話、亜希子の能力が覚醒する話、常野一族にとり亜希子は重要人物らしい…。6話で亡くなったあやの生まれ変わりかと思ったが…どうかな…。10話、6話で亡くなった岬の生まれ変わり美咲の話というように話が少しずつ本題に入って、続編を読むのが楽しみです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?