本と鍵の季節 米澤穂信
高校2年生、図書委員の堀川次郎は同じく図書委員の門倉詩門と知り合った。3年生が受験に専念し図書室にほとんど近寄らなくなったころからそれまで賑やかだった図書室にも静けさが戻ってきた。
そんな時、3年生の図書委員浦上先輩におじいさんの残した開かずの金庫を開けてほしいと依頼される。
ここから、ネタバレ含む感想
浦上先輩に依頼され、門倉と二人浦上家に行った堀川は浦上先輩から金庫を開けるヒントとして「大人になったらわかる」と言われたと聞いた。金庫を開けるために必要な数字は3つか4つ、祖父の書斎になにか手掛かりがないかと探すが本棚には不規則に本が並べられているだけだった…。
最初、探偵門倉、ワトソン堀川かと思いきや二人探偵という珍しい設定です。クールでちょっと近寄りがたい門倉と庶民的な感覚を持つ堀川の二人の微妙なバランスがよく効いています。
図書委員の先輩、美容院の事件、試験問題盗難未遂事件、名もない本と一つ一つは小さい事件を二人で解決しながらなんとなく門倉の背景が見え隠れしているところで門倉の父の謎解きをしたところで門倉のかなりきわどい状況を知ることになる堀川ですが二人の間にあるその溝に気が付きつつも門倉を待つところで終わります。
最初は楽しく読んでいたのですがだんだん重くなっていく加減が絶妙ですがその後、どうなったか…が気になります。
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