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二重らせんのスイッチ 辻堂ゆめ

あらすじ

システムエンジニアとして働いている桐谷雅樹は、ある日突然、強盗殺人容疑として任意同行を求められる。防犯カメラに雅樹が凶器を購入する映像に雅樹が映っていたのだ。無罪を主張する雅樹だったが被害者宅に残されていたDNAも雅樹のものと一致してしまい、窮地に陥る。
しかし、犯行時刻の雅樹のアリバイが証明され、保釈されるが、会社からはほとぼりの冷めるまで休職を進められる。そんな雅樹は、実家に帰宅したときに雅樹の知らなかった事実を知ることになる。


ここからネタバレ含む感想

ある日突然、身に覚えのない強盗殺人として任意同行され、いままで順調に進んでいた人生が一転する。そして、それをきっかけに双子の存在を知り、さらにその双子とそのツレに監禁される。
普通の何でもない生活から突然、一変し監禁状態で1カ月以上過ごすので雅樹の精神力の強さに驚かされた。
そして、テーマの一つが同じ遺伝子を持つ二人、それぞれ小さい頃に別れ片方は、日本で両親のもと豊かな環境で育ち、もう片方は、アメリカに送られ過酷な人生を送る。それでも、二人の中には、似た部分がたくさんあり、監禁生活中にそれを実感する。
アメリカの養子文化は知っているが、この本を読んでいると果たしてどのくらいの子どもたちが幸福な人生を送ることができているのだろうと考えてしまった。養子という方法で、人によっては喉からが出るほど欲しがる人が多いアメリカ国籍をもちながら日本にいる血縁者とはカタコトの英語と日本語でしか意思疎通ができない状態というのもなんだか悲しいような気がした。
それでも、終わり方はスッキリしているので読了感は良いです。

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