おはようおかえり 近藤史恵
あらすじ
大阪で三代に渡り続く「凍滝」の姉妹、小梅とつぐみ。姉の小梅は、高校卒業後お店の手伝いを始めた。妹のつぐみは店には興味を示さず大学に進学し、演劇の傍ら、エジプトに留学したいと言い出す。
そんななか、つぐみがある日突然お店に行ききんつばを作り始める。そして言動から曾祖母の榊が乗り移っていた。曾祖母から小梅はある相談を持ち掛けられるが…。
ここからネタバレ含む感想
曾祖母の言うには、夫が愛人宅で亡くなり、その愛人宅に取り返したい手紙があるという。
小梅は曾祖母の乗り移ったつぐみと二人、曾祖母の記憶をもとに愛人の営んでいたお店に出かけていくが、街の様子は、曾祖母の頃とはかなり異なっていた。お店のビルはまだ残っていたが、そこではカレー屋が開かれていた。
二人姉妹の性格の違いが大きくクローズアップされている物語で、目的もなくお店の手伝いをする姉の小梅と自由きままに生きようとするつぐみ、その二人の微妙な関係性がテーマになっているのかなと思います。
お店の「凍滝」は曾祖母の開いたお店で和菓子販売しているが女系で三代続いていて現在は、小梅とつぐみの祖母は引退して気ままな一人暮らしをしていて、母が店を切り盛りしている。母と小梅はうまくいっているが、母とつぐみは似すぎているせいでぶつかっているばかりで親子関係がリアルである。
さて、曾祖母の手紙の中身が気になりましたが、最後に登場してなるほど…と思いました。
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