光の待つ場所へ　辻村深月

あらすじ

読順9番目。「冷たい校舎の時は止まる」、「ぼくのメジャースプーン」、「名前捜しの放課後」、「凍りのくじら」、「スロウハイツの神様」を読んだ後に読むことをお勧めします。
上記の作品の関連作の短編集です。あの後、あの人はどうしたのかな…とか、この人たちどこで知り合った…などちょっとしたエピソードが楽しめます。

ここからネタバレ含む感想

最初2編は、冷たい校舎の登場人物の大学生編。わりとしっかり者の二人が主役でそれぞれ抱えている葛藤？気持ちがよくわかります。優等生もなかなか大変だな…と思いますが、すごーく才能がある場合、それを抱えて生きていくのも大変なんだな…と思いました。
スロウハイツ関連作は、登場人物は少ししか出てきません。主人公は別の人でそれなりにハードな人生を生きているようです。このお話の後この人は自分の道を切り開けるのか…そのうちまたどこかに登場するような気もしました。
最後のお話は、メジャースプーン、凍りのクジラの2作品と名前捜しの放課後のちょうど間のエピソードになります。主役は別ですが、椿が裏でいろいろ活躍するお話です。中学の人間関係の微妙な複雑さがとてもリアルに描かれています。