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お探し物は図書館まで 青山美智子


あらすじ

小学校に隣接している羽鳥コミュニティハウスはいろいろな講座や図書室がある。この図書室には、司書の小町さゆりさんがいて、本について相談するとすごいスピードでパソコンのキーをたたいてお勧めの本が印刷された紙を出してくれる。そして、おまけにフェルトで作った小物をつけてくれる。
総合スーパーに勤める朋香は、パソコン教室に通い始めた。参考になる本を探しに図書室に立ち寄ったがそこでパソコンの本とともに「ぐりとぐら」をお勧めされた。


ここからネタバレ含む感想

羽鳥コミュニティハウスを巡る人間模様を描いた1冊。でーんと存在感があるのは図書室に勤める司書の小町さゆりさん、巨体だが手元で器用にフェルト作品を仕上げている。本について相談するとお勧めの本を何冊か挙げてくれるがその中に1冊だけ不可解な本が混ざっている。
短編5話。年齢も性別もバラバラな5人がそれぞれの語りを務めますがみんなどこか人生に行き詰っていたり、迷っていたり、自分自身についてどこか不満を持っています。そんな人にお勧めされる1冊、その本をきっかけに新しい目を見で職場を見ることができたり、新しい道に進んだり、新たな人生のステージに進んだりといろいろ前向きになれる、なかなか動き出せなところを1冊の本に背中を押されて前に進めるようなお話でした。
作中に出てくる本は、全て実在する本なのでこの本を順に読んでいくのも面白いと思います。
ちょっと心のつかれているときに自分も何かできるかなぁ…と思える1冊です。

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