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危険なビーナス 東野圭吾

あらすじ

獣医師として働いている伯朗のところから一人の女性から連絡があった。聞けば、異父弟明人の結婚相手とのことで、明人が書置きを残して行方不明になっていると告げられる。
明人の結婚相手、楓に頼まれて、入院中の義父のお見舞いに付き添うことになるが…。

ここからネタバレ含む感想

母の再婚相手の家は、かなりの資産家で、そこで弟も生まれる。再婚相手の康治は医者で研究もしている。新しい家族に馴染めなかった伯朗は大学に入るのを機に家を出て一人暮らしを始める。その後、母が実家の小野家を訪れているときに死亡してしまう。
久しぶりの東野作品で、話の展開、構成はさすがの内容です。伯朗の実の父の病気から始まった物語は、最後まで事実が分からず(わかる人もいるのかな…)、なかなか緊迫した展開でした。夫が行方不明になっているにもかかわらず、意外と冷静なのに、どこにでも突進していく楓に振り回される形で事件に巻き込まれていく伯朗の最初はちょっとめんどくさいけいど一応付き合っておく状況からの心境の変化がよく描かれていると思います。
わりと重い作品が多い東野さんですが、この作品はバランスよく程よい感じでした。最後の急展開は、かなり意外でしたが…。うーんと唸らされる内容でした。義父の康治の心の内を知っていればもっと違う人生が伯朗にもあったのかなと思いました。弟とはその後、それなりに付き合いが続くのかなと思いますが、物は無くなってしまったのでそうでもないのかな…。
テレビドラマと見比べてみるのも面白いかなと思いました。

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