ただいま神様当番　青山美智子

あらすじ

印刷会社のOL水原咲良はパッとしない生活をしていた。合コンはうまくいかないし、大好きなアイドルグループの初回限定CDは買えないし…。そんなある日いつものバス停でほしかったCDの落とし物を発見した。翌朝、咲良の前に神様と名乗る謎のおじいさんが突然現れた。咲良の腕には「神様当番」と大きく書かれていて、神様からは「わしのこと、楽しませて」と言われる…。

ここからネタバレ含む感想

神様当番が回っているのは坂下というバス停で同じ時間にバスに乗る人たちに順番に回っている。ここの人たちは、みんな何かしら人生がうまくいっていなくて何かを抱えている人々です。
神様はそんな人ひとりひとりにバス停にその人の一番欲しいものを忘れてその人に神様当番の義務を押し付け、左手に入り込みときには、勝手な行動に出ます。
OL、小学生、高校生、大学非常勤講師、零細企業社長と順番に神様当番が回りますが少し行動を変えたり、見方を変えるだけで今まで敵ばかりだと思っていた世の中の見え方が少し変わってきて、そこから新しいことが始まる。
神様の要求は、深層心理の中で自分が願っていることなのかなと思いました。
何か自分で一歩踏み出すと、世界がガラッと変わる。そんなことを教えてくれるお話でした。