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鎌倉駅徒歩8分空室あり 越智月子


あらすじ

尾内香良は男でひとつで育ててくれた父が亡くなり、父の営んでいたカフェ「おうちカフェ」を引き継いでいた。そこへ、友人の林三樹子が離婚して転がり込んでくる。三樹子の提案で、香良の家の空き部屋をシェアハウスとして貸し出すことにするがそこへ集まった住人たちはそれぞれ事情を抱えてきた。


ここからネタバレ含む感想

賄い付のシェアハウスとして募集をかけて集まったのは、早期退職した藤村里子、美女なのに何か曰くのありそうな道永あゆみ、息子の事業が失敗して住むところが無くなった加藤千恵子、香良と三樹子をあわせて5人の住人たちがここへ集うまでのお話。
まず、おいしそうなコーヒー、一緒に食べるものや時間、タイミングに合わせていろいろ登場するので物語を読んでいるとその香を楽しめます。それから、毎週土曜日はカレーの日でこちらもいろいろなカレーが登場します。そのような視点から見るとお料理系の小説ともいえるのかな…。
さて、住人たちはいろいろと事情有の人々で、母に捨てられた人、モラハラ夫と別れて新しい人生を始めた人、小さい頃に養子に出されそのトラウマを抱えている人などなどバラエティに富んだ事情を抱えている人が多いです。
そんな中で、家主の香良は癒し系として、三樹子は振り回し系として一人一人の事情を深く掘り下げていく役割をしています。
こんな風に、お互いに程よい距離で過ごせるとある意味理想の老後を迎えられるのかな…と思いました。

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