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かぜをひいた時によむnote

先日、かぜをひいてしまいました。


いつもなら喉にきてからの咳、
それから鼻水なのですが、

のどが痛いな〜とおもってから、すぐの怒涛(どとう)の鼻水。
24時間ずっと鼻水をかんでました。
発熱はなし。

いつもの「かぜ」と、どことなく違ったんです。


いままで何度もかかってきた「かぜ」。

「かぜ」は、わたしたちにとって1番身近な病気だと思います。

身近すぎてかるく考えてしまってるなと思い、かぜについて調べたら
知らなかったことがたくさん出てきました。

間違って覚えていた健康法も!


ということで、今回はかぜについての記事です。


かぜ(かぜ症候群)

主にウイルスによる感染で、上気道(鼻、のど)におこる急性炎症の総称です。
下気道(気管、気管支、肺)まで拡がることも多い。

医学的には「かぜ」という病気はなく「かぜ症候群」。または感冒(かんぼう)、急性気道感染症とも呼ばれます。

【上気道】
鼻・のどのこと。
鼻:鼻腔(びくう)
のど:咽頭(いんとう)、喉頭(こうとう)

【下気道】
気管、気管支、肺のこと。

・のどがいたい
・鼻水がでる
・咳がでる
の症状があれば「かぜ」です。

他には鼻が詰まる、痰がでるなど。
発熱は必ず出るのではありません。

かぜは熱が必ずでるイメージがありますが、
私も今回はほぼ発熱は感じませんでした。


のどの炎症が気管・気管支にまでいき、咳・痰も出てました。

『急性気道感染症(いわゆるかぜ症候群)は, 極めてありふれた疾患である.その多くがウイ ルス感染でありながら,プライマリ・ケアの現 場では安易な抗菌薬処方がなされている.』
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/97/1/97_190/_pdf

かぜの原因の約90%がウイルスによる感染です
(ウイルスが原因だと抗菌薬の処方は必要ないです、細菌なら抗菌薬が効きます)

かぜ自体は身近な病気ですが、研究は進んでないようです。

なぜなら、ウイルスは約200種類以上あるといわれています。
おなじウイルスにも型があり、年々変異しており
原因特定は困難です。

例えば、
今年にかぜをひいた原因となるウイルスに対して免疫ができたとしても、
来年のかぜに通用するとは限りません。

かぜの特効薬もまだありません。


市販の薬(総合感冒薬)は、

かぜの原因(ウイルス)にではなく、
かぜの諸症状(発熱、鼻水、咳など)に効きます。

つまり、薬を飲んでも根本療法ではなく、対処療法をしているということ。

「かぜを治す」ではなく『この痛みをどうにかしたい!』ときに薬を飲むのがいいです。

治療に必要なのは自分の自然治癒力。

これを助けるためには
・喉の保湿
・栄養補給
・安静
が必要です。

自然治癒力を高めるnote記事はこちら


ウイルス

1年間に、1人あたり2〜3回は「かぜ」にかかっています。

【かぜにかかった場合の症状の経過】
・潜伏期間は1〜4日程度
・症状は7〜10日で軽快
・感染力が強いのは、かぜの症状が出てから1〜2日間
・症状が軽快しても1〜2日は感染力がある
・10日経っても軽快しない場合は、細菌感染の合併やその他の疾患の可能性がある

かぜをひいた人が咳・くしゃみをした場合、
1回の咳で約10万個(約2m)、
1回のくしゃみで約200万個(約3m)、
のウイルスが飛びます。


私は、くしゃみをした時にバイ菌が外へ出ていきからだが軽くなったようにかんじることがあります。
咳の20倍の量のウイルスが出ていくなら納得です。

不思議なことに、かぜがひどいときはくしゃみを出すことがありませんでした。
症状のピークを過ぎてから、くしゃみが出はじめました。


咳・くしゃみをするかぜ患者と同じ部屋にいても、かぜはあまりうつらないです(飛沫感染)。

しかし、
かぜをひいた人(ウイルス保持者)がその手でつかんだ
ドアノブ、机、手すりなどを
健康な人(ウイルスを持ってない人)がつかむと、
その手にウイルスが付着します(接触感染)。

その手で自分のからだを触ると、目・鼻・口の粘膜からウイルスに感染します。


かぜは主に『接触感染』

空気中からの飛沫感染は接触感染より少ないんです。
(※インフルエンザウイルスは飛沫感染)

なので、感染防止に手洗いは必須。
必要であれば消毒薬での清掃もしてください。
冷蔵庫や戸棚の取手やトイレなど、何気なく触る場所はたくさんありますよ。


とくに鼻やのどが乾燥しているとウイルスに対する防御力は低下しています。

①ウイルスは自力では増殖できないため、
他の細胞に侵入し複製(コピー)をつくり、
増殖します。

②ウイルスに感染した細胞は、
正常に機能しなくなり、死にます。

③死んだ細胞から増殖したウイルスが放出され、
他の細胞も感染していきます。

ウイルスが侵入できるのは結合できるタンパクをもつ細胞のみなので、
かぜのウイルスが感染できるのは上気道の細胞だけ。

上気道にウイルスが付着し感染・増殖。
下気道にも症状があらわれる場合もあります。

咳をすればウイルスを体内から外に出すことができます。

痰を伴う強い咳だと1回あたり約2キロカロリーの消費。(くしゃみは1回約4キロカロリー、鼻をかむと1回約2キロカロリーの消費)

1回だと少なく感じますが、何回も何時間も何日も…となると、かなりの消費カロリーになります。
健康体ならダイエットだ〜!なんてジョーダン言って喜べるのですが、そんなことよりとにかく咳はしんどい。


咳をするときのポイント

胸が大きく動かないように『小さく、細かく』咳をしてください。
激しい咳は胸郭(きょうかく)を使います。

【胸郭】
首と腹のあいだ、胸骨・肋骨・胸椎で構成され、肺や心臓をまもっている

大きい咳は胸郭を構成する肋骨や筋肉に負担をあたえ、ひどいときは骨折したりすることも。
咳をたくさんして、筋肉痛のような痛みを感じたことがある人は多いのではないでしょうか。


かぜと花粉症

時期的に花粉症では?といわれそうですが(この記事は3月に書きました)
私は花粉症になったことはありません。


かぜも花粉症も
どちらも鼻水はでますが、違いがあります。

・かぜ:はじめは水っぽいサラサラ鼻水→黄色など色つきのネバネバ鼻水(色がつくのは免疫細胞がウイルスなどとたたかい死んだもの)

・花粉症:水っぽい透明なサラサラ鼻水。色はない。


今回は初っ端から黄色かったので、かぜですね。
鼻水がずっと止まらなかったので、
意識して水を飲むようにしていました。

鼻水をかんだあとは、鼻の下が痛くならないように下記の対策をしました。

かなりオススメです。


ワセリン

普段のお手入れに顔・からだ・唇に、とワセリンを使っています。
花粉症対策でもよく見かけるようになりましたね。

かぜをひいて何度も鼻をかんだ時になるあのヒリヒリした痛み。

今回は鼻水がはじめから多かったので、
早くからヒリヒリ対策に
鼻の下にワセリンを塗りたくりました。

今回のかぜは期間が長かったこともあり、
いつもの5倍以上は鼻をかんでいます。

ですが、ワセリンのおかげでヒリヒリも気にならず、真っ赤になることもありませんでした。

ポイントはこちら⇩
・ちょっとベトベトし過ぎかなくらいの量
(ワセリンは少量でもベタつきます)
・こまめに塗る

鼻をかんだらその都度、塗る。
時間にしたら、30分に1回は塗ったかもしれません。
2週間は四六時中 鼻水をかみ続けてましたが、
1度も鼻の痛みを感じなかったです。

今度から、かぜのときには毎回ワセリンを塗ることにします。それくらい良かったですよ。

私が使用してるのは白ワセリン(精製度は高め)です。鼻に塗るだけなら精製度は気にしなくてもいいでしょう。


副鼻腔

口内に違和感を感じるようになりました。場所は右側の奥。

最近は余計な力が入り
歯を食いしばっている自覚があったので最初はそのせいかと考えたのですが、
かぜをひいてからはそれとは違う感覚。
また、右側の頬が鈍(にぶ)い感じ。


かぜはウイルスが主ですが、
かぜによる免疫力低下により、細菌による感染で副鼻腔炎になることがあります。

10日経ってもかぜが良くならない場合は、副鼻腔炎の可能性も考えましょう。

【副鼻腔】とは
鼻のまわりにある4つの空洞(下記)で、左右に1対ずつあり、鼻と繋がっています。

・目の上にある前頭洞(ぜんとうどう)
・目と目のあいだにある篩骨洞(しこつどう)
・鼻の奥にある蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)
・頬にある上顎洞(じょうがくどう)

4ついずれかの場所で起こる炎症が副鼻腔炎。
副鼻腔炎には急性と慢性があり、蓄膿症(ちくのうしょう)は慢性の副鼻腔炎のこと。


かぜで副鼻腔の粘膜が炎症を起こし、
鼻腔と副鼻腔をつなぐ自然口がふさがり、
鼻腔への粘液排出がうまくいかなくなり膿がたまる。

膿が鼻水といっしょに出るので、黄色いネバネバとした鼻水がでる。

他には
・鼻水、鼻づまり、口呼吸になる
・鼻水がのどに流れる後鼻漏(こうびろう)
・痰、せき

前頭洞:額・頭の前の痛み
篩骨洞:目のまわり、こめかみの痛み
蝶形骨洞:目の奥の痛み、頭痛、頭重感
上顎洞:頬・歯の痛み、頭痛

など、膿がたまっている場所と副鼻腔の位置とが一致して症状が出現。上顎洞がいちばん多いです。左右片側だけの発症が多い。

右頬の鈍い感じは上顎洞の炎症によるものでしょう。
また、この副鼻腔炎になると奥歯の神経を圧迫するので痛みがでてきます。
痛くはなかったけど、右側の歯列に鈍い違和感がありました。


副鼻腔炎ではこめかみに痛みがでることもあります。

私は痛みではなく冷えた感じだったのですが、
右側のこめかみの位置・冷えを感じたタイミングは、
右頬の鈍い感じと同じでした。
繋がりを調べましたが「冷え」と副鼻腔炎の関係性は分かりませんでした。


副鼻腔炎では炎症が目の神経に及ぶと、視力が低下したり、ものが2つに見える複視の症状がでたり、痛みが出現することがあります。

視力は若干、弱まったように感じました。

元から飛蚊症はあったのですが、咳・痰が出はじめた頃に庭の景色を見たとき、飛蚊症の見え方が増えたようでした。
室内ではとくに変化は感じられなかったです。

副鼻腔炎と「飛蚊症」の関係性を疑いましたが、こちらも調べてもわかりませんでした。


10年ほど前でしょうか、副鼻腔炎になったことがあります。かぜをひいた後に副鼻腔炎になりました。
当時ずっと鼻をかんでいてすごく辛かった覚えだけがあります。


鼻を強くかむと、鼻の細菌が耳管をとおり中耳に感染し、中耳炎が起こることがあります。

鼻をかむとき、ポイントは
①口から息を吸い、
②片方ずつ、
③静かにゆっくりと数秒かけて
④鼻から息を出すようにしましょう。

鼻をすすっても中耳炎のリスクがあります。

また、鼻をほじると粘膜を傷つけてしまい細菌が入りこむことがあります。
ティッシュもダメです。注意してください。


のど

かぜをひいた4日、5日目から、鼻水ほど気になってなかった「のど」が痛むようになってきました。

・炎症、腫れた感じがする
・ツバが飲み込みにくい
・痛みで食べ物がのどを通らない
などの症状がありました。

のどの痛む場所は日によって移動していました。
一昨日は中央、昨日は左側、今日は右側…みたいに。

【のど】は、咽頭(いんとう)と喉頭(こうとう)からなる。

・嚥下(えんげ)
・呼吸
・発声
の3つの機能をもつ。

「咽頭」(いんとう)
鼻腔や口腔の奥にあり、
喉頭や食道につながる部分。
食べ物飲み物の通り道。
嚥下の機能を担う。

「喉頭」(こうとう)
のどぼとけの付近にあり、
咽頭から分かれて気管につながる空気の通り道。
呼吸・発声の機能を担う。
発声器官の声帯がある。

これらの場所に炎症が起こると急性咽頭炎、急性喉頭炎などになる。

のどの痛み違和感、声がれ・かすれ、声がだしにくい、せき・痰、飲み込むときのどが痛い嚥下痛(えんげつう)、声がかれる嗄声(させい)
などの症状が現れる。

ほとんどの場合、かぜに合併して発症する。


目やに

8日目の朝から、起きたときに目やにを確認するようになりました。ひどい日は両目とも開けられないほど…。


目やには「目脂(がんし)」ともいい、古くなった目の細胞が新陳代謝によってできた老廃物のこと。

副鼻腔炎がきっかけで
涙が鼻へでる通り道である鼻涙管(びるいかん)が閉塞し、
涙が鼻へ排出できなくなることで涙が増え、
目やにが増える鼻涙管閉塞症を発症する場合があります。

夜間の鼻水・鼻づまりが落ち着いてきたころ、目やにも減ってきました。

上記の知識がないとびっくりしますよね。
両目とも目やにで開かなくなるなんて。。。


意外な効果

不思議なことに、
かぜをひく前まで毎朝起きあがるときに痛かった腰が、
風邪をひいてからスムーズに起きられるようになりました。

咳や鼻水で、何度か起きあがったり体勢を変えていたからでしょうか。

普段は寝付いたら朝までずっとそのままの体勢なので、やはり就寝時の寝返りは腰痛対策に大切なようです。



「のど」の項で、痛くて食べ物がのどを通らなかった話をしました。

体重は測ってないですが、風邪をひき食欲減退のため、からだについていた余分だったお肉が減ったようです。
(咳・鼻水もかなり影響あったかと)

おなかが空いても食べられない。
食欲も無かったことで、いつもより食に気をつかいました。

栄養補給、くすりと食べ物の相性、危険性など。

かぜのときの食事などは、別途、こちらに記事にしました。

からだへの栄養補給も、あわせて参考にしてみてください。



セルフケアで自然治癒力を高めることができます。

ツボを使ったセルフケア、注意点などを紹介しています。

【かぜのときの東洋医学での養生】はこちらの記事をどうぞ。
後鼻漏(こうびろう)についてはこちらの記事に書いてます。



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