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エイドステーションを作りたい

何を作りたくて、何をしたくて、どうしたいのかがずっと曖昧だった。


なんとなくは見えているけれど、これだっ!って説明できるワードがなかなか見つからなくて。

説明できないもんだから、自分がやろうとしてることがなんだか浮ついたものの様な気がして、本当にこいつ大丈夫だろうかと、周りの方々も思っていただろうし、私自身がおそらく1番不安だった。



教員育休中、子どもたちに手作りのパンを食べさせたくてパン作りにハマった。

毎日のようにいろんなパンを作っては食べ、教室に通い、休日は県内外のいろんなパン屋さんを食べて回るのが好きだった。

家を建て、現在の場所に越してから、市内のパン屋さんを探している時に見つけたのが、現在の職場「一本杉農園」のオーナー・だいちゃんのブログだった。

パンはもちろんのこと、ブログの内容やそこから滲み出る人柄と感性に惹かれ、漠然と「こんな場所で、こんな人と仕事ができたらなぁ」と思っていた。

お客さんとして一本杉にパンを買いに行ったある日、だいちゃんに「一緒に働きませんか」と声をかけてもらった。どうやら私のインスタを見ていてくれたらしい。

突然のことにびっくりして、たぶん顔真っ赤だったけど、帰りの車でだんなさんに「学校辞めるわ、パン屋になる」って電話した。人生にはたぶんいくつかターニングポイントがあって、これは逃しちゃいけないチャンスだと直感的に思った。

それが夏の初めくらいだったかなぁ。まだ下の子を抱っこ紐で背負ってるくらいの時で。そこから関係各所をまわって、年度末で短かった教員生活を終えた。

新年度、上の子幼稚園年少、下の子赤ちゃん。上の子の幼稚園では赤ちゃんは預けられないので、保育園が見つかるまでは下の子も一緒に出勤してたなぁ。まだ今のカフェスペースがバックルームだった頃。よくもまぁ雇ってくださいました。笑

その後、無事に預け先が決まり(‥本当によかった)

カフェ「蒔時」がオープンし、カフェ担当へ徐々にシフトしていった。

私は、一本杉、蒔時の、みんなでお店を作り上げていく感じが好きだ。

ていうと、ちょっと堅いか。

もちろん、パンやデザートは絶品だし、自家産野菜たくさんのプレートはここならではのものだ。

でも、1番私が好きなのは、同じ目標に向かってお店をみんなで作り上げてる、あの感じ。それぞれがそれぞれの良さを出し合い、それがいい感じに調和して結果楽しい場所を作り出してる。何事にも変え難い。その一員であることが幸せだし誇り。

ずっとそれは変わらない。

この場所を立ち上げて、その中心にいながら、一本杉という木を大きく健やかに成長させていくだいちゃんとあかねちゃんは、私にとってずっと憧れなんだと思う。

その背中を見て、いつまでも一緒に、という気持ちと

私も、自分でつくり育てていく場所を作りたいという気持ちとが行ったり来たりするようになった。

じゃあ何を?

私に何ができる?

そう自分に投げかけた時に、

「パン屋」「カフェ」「お菓子屋さん」みたいに即答できる答えがなかった。

私は何がしたいのだろう。

自問自答する日々が続いた。



そんなもやもやした中、

「ランナーとかライダーが立ち寄りやすい場所がほしい」

というのはずっと頭の中にあった。完全に自分の趣味嗜好です。もちろん、近所の人や近くに用事に来た人にも開かれている、オープンな感じの店。

ここが目的地、というよりかは、

ふらっと訪れて、一息入れて補給して、さーこのあとも頑張るぞって思える場所。

もしくは、小目標としてここを目指すけどあくまで中継地であって、大目標はその人のランを、ライドを、1日を、よかったなぁ充実したなぁと思えるようにできる場所。

‥ん、補給?ラン中の小目標?‥といえば‥


夫「奥さんはあれでしょ、エイドステーションが作りたいってことでしょ」


いつも神の一声をくれる夫から、またしても神の一声を頂いた。


あぁそうか、私エイドステーションがつくりたいんだ。


aidstation『joch』

少しずつ、はじめていきます。






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