「パンデミックは政治的イベント」を感染者数推移で見てみた

今回のパンデミックは政治的イベントと言われますが、それを感染者数推移から見れるような気がしたのでやってみました。
グラフは、Our World in Data(https://ourworldindata.org)からのものです。
*世界の感染者数は、平均ではなくて対象とした国の感染者数の合計でした。内容に変更はありませんが、表現を正しく修正しました。

仮説として下記を考えました。

1.一般的な感染者数推移と異なる推移はその国で異なる施策が行われた可能性を示している。

2.有効な対策が施されれば一般的な感染者数推移よりも人口当たり感染者数は低くなり、不適切な場合は高くなる。

実際に日本の感染者数と世界全体の新規感染者数を人口100万人当たりの新規感染者数推移で比べてみました。

赤丸の箇所で日本は世界平均を上回っています。つまり世界全体の傾向とは異なることをして、それが新規感染者増加につながった可能性があります。
その他の部分ではほぼ世界平均と同じカーブを描いており、感染者数は低く抑えられています。ふつうのことをきちんと行い、成功していたと言える一方、大きく新規感染者数を抑えるための施策を行えなかったとも言えます。
最初の赤丸はデルタ株が流行っていた頃です。世界全体の新規感染者数の山が比較的低いのはワクチン摂取が進んでいたためと考えられます。日本が世界平均を上回ったのはワクチン接種の遅れと、オリンピックの影響が考えられます。どちらがどの程度とは言えませんが、どちらも影響している可能性が高そうです。
次の赤丸(現在進行中)はオミクロンです。よく見ると日本での新規感染者数の増加は世界全体の増加よりも遅れて始まっていることがわかります。これは日本が時間稼ぎに成功していたことを示しています。オミクロンの上陸を遅らせ、その間に医療体制拡充、ワクチン接種などの対策を進めておくことができました。しかし、実際には世界全体の100万人当たり新規感染者数をぶっちぎる感染者を出してしまったということはなにも手を打たなかったか、打った手が有効に機能しなかったことを意味します。世界平均を上回っているということは、いずれにしても失敗だった可能性が高いです。

一方、コロナび抑制に成功していると言われる台湾は下記のようなカーブで、明らかに世界全体の傾向とは異なり、低く抑えられています政策によって感染者数は制御できる例になっているように思えます。

もちろん、これはざっくりした比較で人口密度な医療機関の整備状況などさまざまな要因を無視していますが、ひとつの目安になるかもです。
いりいろ気になることが多すぎて困ります。
データをダウンロードして解析すれば、いくつかの感染者数推移パターンに分けて整理できそうだけど、やってる時間あるかなあ……。判別分析使えばいいのかなあ。



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