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二度と会えない彼女へ

「次はたくさん一緒に練習しよう。」
その約束を守れなかったことを知ったら、11歳の彼女は怒るだろうか。
ずっと憎むだろうか。

「コーチとボール蹴ることが1番の楽しみ」と言ってくれる彼女は、
私のせいで大人を信用出来なくなるだろうか。

あの子のサッカー人生に、関わってよかったのだろうか。
と、解決出来ない劣等感を抱く雨の日の夜。

それでも私は、出逢えてよかった。

私自身がちゃんと戻れることを知った。
想いはホンモノだったことを知れた。
決して偽りの情熱なんかじゃなかったことがわかった。
私は前を進むことが出来た。

それでもあの子を傷つけてしまうんだろうか。

変わることを教えてくれた彼女の目に、私はどう映っていたのだろうか。

何者でもない私も、確かにあの瞬間は、あの子の最高の指導者になれていたのだろうか。

もし彼女が、事実を知って
私を恨み、嫌いになってしまっても
あの子が 自分がしてきた努力やヒトに対する想いが間違いでなかったと想える環境で居られますように。

少しでも覚えていて欲しいだなんて
そんなの傲慢過ぎるかな。

だけど、絶対に忘れたくないな。

もう、交わらない出逢いだったとしても。

”叶えられないとしても   忘れたくないから  感じていよう。”

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