元日のミラクル。

元日、夕方ぐらいに地元『岡本駅』に着いた時のおはなし。

久しぶりに実家へ向かうまでの石畳の通りを歩いてた。西陽に向かって歩いて間もなく「和くん」と聞こえた気がしてイヤフォンを外した。

「うわ、みやちゃんやん」

僕はニット帽も深々とかぶっていたし、マスクが顔を覆っていたのに。本当によく気付いてくれた。

片側一車線の小道の端に停まったコンパクトカーの助手席から降りてきたのは古くからの大切な友達。しかも僕はよく彼を思い出す。同級生一の出世頭となって活躍も見ているのもあるけど、何よりこの季節は必ず浮かぶ彼との景色がある。

聞くと神戸へ戻ったのはかなり久しぶりだとの事。2,3言葉を交わしている内に遠くに車の気配を感じて「またね」と見送った。

夕日に重なった彼は僕らが小3の頃のままだった。

僕が1/17以降しばらく過ごす事になった小学校の校庭に会いに来てくれて、帰り際に「またセガサターンしよな」と手を振った。

あの時と全く同じ顔。

その後メッセージをやり取りして、今度帰省する時は飲みに行こうと約束した。

あの時わざわざ会いに来てくれたのは君だけだったのだよ。おかげで27年前の僕は一緒に「セガサターン」するのを楽しみに青空教室や校庭で1人でリフティングしたりしてやり過ごせたんだよ。あの時はホントにありがとう。

いつか飲みに行った時にはそんな話もまじえながら。

そう言えば数年後、一緒にやったんは「プレステ」やった気がするな。