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齊木由香「トップの意思決定」

・本書は、和文化研究家・礼法教授として、現代に即した日本文化の在り方やら作法・礼節を次世代に継承していくことを目的に活動する著者が、
①新たな領域を切り開き、発展を続ける開拓者
②自ら事業をたちあげ、大きく育て上げた創業者
③伝統企業や名門企業で、さまざまな変革に取り組む経営者
という三つの基準で、日本のビジネス界を牽引する15名のインタビューをまとめた1冊。

セブン&アイ・ホールディングス 名誉顧問鈴木敏文の確信
・世界初・日本初の発想は、「こういうものがあれば便利だな」という思い付きでやっている。日本でコンビニエンスストアを始めたとき、最初は周囲に反対されたが、「便利なものであれば、あったほうがいい。それを実現するにはどうしたらいいか」という考え方で鈴木氏は真っ直ぐ追求していった。
・何かを成すためには、すべて自分のアイデアでやらなければ駄目。借り物発想では駄目。自分が発想したことは、周囲に聞いていただけるもの。自分の発想が正しいかどうかなんて、考えても仕方ない。それが後にどう評価されるかで、正しさのようなものが決まる。つまり、新しいものは自分の発想からしか生まれない。
・著者は、インタビューなどで話をする際、事前に準備はしない。そうすることで、自分の言葉で話すことができるからだ。準備をするということは、「正しくあろう」とすること。そのときに人が頼るのは、過去のやり方である。
・鈴木敏文氏の未来を創るための心得は、
①「お客様のため」ではなく、「お客様の立場」で考える
②反対されることにこそ、挑む価値がある
③データや人真似ではなく、自分で発想する
である。

本書では、先に紹介したセブン&アイホールディングス名誉顧問の鈴木敏文氏の他に、
・尾山基氏(アシックス代表取締役会長CEO)
・黒田英邦氏(コクヨ代表取締役社長)
・加賀見俊夫氏(オリエンタルランド代表取締役会長(兼)CEO)
など、各業界の開拓者、創業者、経営者15名のインタビューが収められており、これまでの取り組みや仕事に対する考えなどが話された内容が収録されている。また、章の終わりには、インタビュアーである著者がインタビューを通じた学びや、お話を聞いた中で、著者が感じた「未来を創るための心得とはなにか」をまとめたものも収められている。

・著者が15名の方々の取材と執筆を終えて、著者の中に根を張ったものは、
①変化を恐れることはない
②自分を信じる
③楽しんでいこう
の3つであり、巻末には15名のトップのたちの共通点について述べている。
※その共通点については本書をご覧ください。

私は経営者ではありませんが、ひとりのビジネスパーソンとして、とても感銘を受けるものが多くありました。経営者ではなくても、その業界人でなくても、ご自身の仕事において何かしらのヒントになることが多く書かれています。仕事で自分自身の未来をどのように創りたいか考えたい方はぜひご一読をお願いします。

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