河野英太郎「99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ」
・本書は、仕事を効率的に進め、着実に目標を達成するために、特別な能力や長く苦しい訓練がなくとも、ちょっとした工夫で誰でも、今すぐ成果につながる仕事のヒント87を紹介した1冊。
Chapter1「報連相のコツ」
⒈自信があるようにふるまう
・ホウレンソウをする前に「すみません、まだ準備不足なのですが」や「うまく言えないのですが」という言い訳をしてしまうことは逆効果。著者が。「まだ不十分ですが」より、「結構うまく、まとまっていると思います」という言葉を頭につけたメール(内容は同じ)を別々のグループに送ってみるという実験をした際、前者は「もっと考えてから持ってこい」などのネガティブなコメントが返ってきた。一方、後者には、内容が同じにもかかわらず、「いいね!」「お見事!」といったポジティブなコメントが返ってきた。
・これは、人間が持っている「先入観」によるもので、心理学ではプライミング効果と言う。ビジネスでも、最初に自信があるという暗示をかければ、相手からはポジティブな反応が返ってくる。
・あえて自信満々にふるまうことで、相手の反応をポジティブなものにし、自分自身の追い風にする、裏を返せば、自分からわざわざ逆風を作り出し、無用な労力・時間を生むような愚はあえて冒さない、ということである。
⒌「3分ください」を口ぐせにする
・ホウレンソウをしようと思ったとき、上司が机に向かって執務中であった場合、多くの人は「今、ちょっと、いいですか?」と言うと、「あ、ごめん、後にして」や「今だめ」といった言葉が上司の口から出てくるので、
「1分(あるいは3分)ください」
と言う。すると、上司は必要な時間がわかるので、圧倒的にあなたを受け入れやすい態勢が整う。
相手を慮(おもんばか)って、まじめにおうかがいを立てた結果、ほうれん草がままならないなどということは決してあってはならない。むしろ上司には「自分のたった3 分の話を聞くことほど大事な仕事はない」というスタンスで臨むくらいでOKである。
(そのためのホウレンソウの内容を吟味し、どうでもいいことには時間を取らせないというマナーはもちろん必要)
Chapter6「時間のコツ」
⒈「他人の時間をムダにしない」
・自分のキャパシティを超えて多くの仕事を請けてしまうと、仕事の質が落ちるのみならず、期限に間に合わなくなり、周りの足を引っ張ったり、やり直しになることで、結果的に自分の時間も相手の時間もムダにしていまうことがあるのも。特に、他人の時間をムダにするのは、大きなルール違反だと著者は考えている。
・他人に迷惑がかかっていることに気づいたら、至急、タスクの仕分けをすること。自分の「本分」、つまりあなたがやるべき仕事やプロジェクトを、冷静に取捨選択するのだ。自分の限界を超えていると思ったら、本分以外の仕事は引き受けるべきではない。まずは時間内で本分をまっとうし、それでも余裕があるときだけ他の仕事を受けること。そうでない場合は勇気を持って「断る」ことが大事。
(複数仕事を抱えるときは、自分にとって「新しいこと」は一つだけにすること)
⒉「優先順位を決める」
・時間の使い方を考えるとき、「迷う」という時間ほど、ムダなものはない。著者の場合、絶対的なナンバーワンとして家族を置いている。続いて自分が担当しているお客様、次にチームメンバー、チームメンバー以外の仲間……といった感じで、優先順位を決めている。自分の優先順位がはっきりしているので、家族の用事(保育園に子供を送るなど)が理由で、会社の定例会議に欠席してそれが理由で仕事から外されたとしても、全く後悔することはないとのこと。このように迷いがないため、迷いに使う、ムダな時間は発生しない。また、著者の場合、どんな仕事がど言う時に飛び込んできたとしても、先の優先順位が決まっているので迷うことはない。どこに時間を割くかを考えるとき、事前に優先順位を決めておけると、時間のムダがない。
・本書は、さまざまな場面でのコツ(報連相・会議・メール・文書作成・コミュニケーション・時間・チームワーク・目標達成)が8つの章に分けられており、「議事録は当日に出す」「メールの一人称は「私」にする・すぐ返信する」「文書作成の際、ポイントは3つにまとめる・色を戦略的に使う」「コミュニケーションの際、話をかぶせない・ポジティブワードを使う」「目標達成の際、自ら限界を作らない・簡単なことから習慣化する・体調の維持をする」といった会社で生き抜くための武器87が紹介された内容となっている。
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