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冨田尚子「暮らしのなかで手軽に愉しむ テーブル茶道」

・本書は、これまで国内外16ヶ国、のべ2100名以上に流派の垣根をこえたテーブル茶道を指導する著者が、茶道の本質を取り入れながらも、現代のライフスタイルに合わせたテーブル茶道の愉しみ方や作法を紹介した1冊。

・「茶道」とは、心を落ち着かせながらお茶を点て、亭主(茶会の主催者)と客とが心を交わすひとときを目指す儀式。
・ただお茶を点てるだけでなく、お茶を飲む瞬間を最大限に愉しんでもらうために、「おもてなの心や美意識を表現する日本の伝統文化である。
・「テーブル茶道」とは、現代の忙しい生活のなかで、日常のなかに茶道の要素を取り入れ、より身近で軽やかな形で茶の湯の精神を再現する方法を模索した中で生まれたもの。
・テーブル茶道は、テーブルの上で、必要最低限の道具で、シンプルに、だからこそ美しさを大切に表現する。一見シンプルな手順のなかにも、茶の湯の心や日本文化や深い背景が込められている。
・テーブル茶道の魅力は、
◇茶道のエッセンスをいかしながら、現代の生活に合わせた軽やかなスタイルで愉しむこと
◇リラックスした雰囲気の中でお茶の世界を味わうことができる
である。
・また、テーブル茶道は、伝統的な茶道具を使用するばかりでなく、自宅にあるものや、手軽に手に入るものを用いて「見立て」でも同じように愉しむことができるなどの軽やかさもある。
※テーブル茶道で最も大切なことについても述べられているが、詳細は本書をお読みください。

・お茶の種類や点て方により、お茶の成分が変化することも知られている。
・たとえば、ご年配の方やカフェインに敏感な方は、寝つきに影響することがあるため、15時のおやつの時間以降はひかえたり、夏場であれば低カフェインになる「〇〇〇」を差し上げるなど、相手を気づかう「おもてなし」も良い。
・また、良質な〇〇の場合、50〜60℃の低温で淹れると良いといわれるのは、旨味成分であるテアニンが低温でも十分に抽出される一方、苦味・渋味のもととなるカテキンやカフェインは抑えられるためである。
・イギリスでは紅茶文化が根づいているが、最近ではお抹茶も非常に高い人気を誇り、あるスーパーのお茶の棚では半数が日本茶で占められているという話も聞く。
・海外では若い世代や知識層、富裕層から、禅の思想や健康効果への関心が高く、さらにファッショナブルなイメージとして受け入れられているようである。
※〇〇や〇〇〇の中に入る文章については、本書をお読みください。

・本書は、「テーブル茶道とは?効能と愉しみ方」「『所作』『振る舞い』のおもてなし」「実践編 美味しいお抹茶を点てる」「言葉、美意識、日本の心を愉しむ」「茶箱でお茶会を開こう」という章で構成されており、
◇テーブル茶道のさまざまな流派
◇心と身体で愉しむお茶の基礎知識
◇「〇〇〇〇〇〇〇」が美所作の基本
◇おもてなしとは何か?
◇お茶会を愉しむための心得
など、さまざまな角度(愉しみ方・作法など)からテーブル茶道の魅力をまとめた内容となっている。

テーブル茶道の様子は、写真やイラストなどで魅力的に解説しています。また、巻末には「美味しいお抹茶の点て方」や「お抹茶の素敵ないただき方」「テーブル茶道の所作」が動画(QRコード)で紹介されています。

忙しい現代社会の中で、茶道を気軽に楽しみたい方は本書を手に取って見てください。

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