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池谷敏郎「健診・人間ドッグではわからない かくれ高血糖が体を壊す」

・本書は、血圧と動脈硬化について研究している医学博士である著者による、「かくれ高血糖」の概要ならびに予防対策、治す習慣について書いた1冊。

・「かくれ高血糖」=食後高血糖のこと。食事のたびに血糖値がハネ上がり、気付かぬうちにビシビシと血管を傷つけるほど大問題。ジェットコースターのように血糖値が上がったり下がったりを繰り返している人ほど、心筋梗塞や脳卒中といった大きな血管病を起こしやすいことが、今日の医学でハッキリしてきた。「検診で異常なし。大丈夫」が危険なのだ。

あなたが「かくれ高血糖」であるかのセルフチェックの項目。
<運動>
①食後は、ほとんど体を動かさないことが多い
②座っている時間が、1日に8時間以上ある日が多い
<間食>
③イライラしたりストレスを感じたときや、ひと仕事終えたとき甘いものが食べたくなる
④間食にはチョコレートや甘いものを食べることが多い
など、「筋力不足」「食事」「生活習慣」といった16の項目があり、ひとつでも当てはまる人は安心できない。

・食後30分〜1時間くらいが血糖値が上がるピーク。そのピークに合わせて体を動かし、糖の吸収を邪魔すると言うのが、食後血糖対策の大事なポイント。「食後に動くと消化に悪い」は生活習慣病が少なかった時代の話。食後こそ、こまめに身体を動かしたほうがいい。ただし、決してハードな運動ではなく、あくまでもちょこちょこと動くことで適度に交感神経の働きを高めて腸からの糖の吸収をゆるやかにするというイメージで体を動かす。

・朝食を抜くと、昼食後の血糖値スパイクがより大きくなる。たとえ食べる量が同じでも、朝食を抜くと血糖値は上がりやすい。また、朝食を抜くと脳出血が増えるという研究結果も出ている。慌ただしい朝は、立食スタイルで食べることを著者は推奨している。
(その食べ方の詳細については本書をご覧ください)

本書では、かくれ高血糖の恐ろしさや、かくれ高血糖を防ぐためのちょっとした工夫(食事の取り方など)、血糖値を下げるためのクールダウン体操(座ったままゾンビ・座ったままザンゲなど)について紹介している。

その他にも、
・肩こりや不眠症はかくれ高血糖と関係があるか?
・フルーツは血糖値を上げない」は本当?
・食後の運動は、どの程度激しいものまでOK?
かくれ高血糖に対する疑問15問が本書に収録されている。

この1冊が、食後の血糖値について考えるきっかけになれば幸いです。
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