草野絵美「親子で知的好奇心を伸ばす ネオ子育て」
・本書は、2人の子どもを育てながら、アーティスト活動と並行して、コンテンツの企画や広告条件などの仕事を請け負い、子育てと仕事の両立に奮闘しながら毎日を過ごしている著者が、親が常に自分をアップデートして、子どもの知的好奇心を伸ばし、ともに成長していく「ネオ子育て」を通じて、著者が手探りで見つけた子育て論について解説した1冊。
・著者は大学時代、21歳で出産をしてから1年間の休学の後に研究室に戻り、卒業論文で「パターン・ランゲージで理想の子育てを探る」という研究をした。
・パターン・ランゲージとは、ある「状況(Context)」で生じる「問題(Problem)」を、どのように「解決(Solution)」すればよいのかを言語化するものである。
・著者は、生まれたばかりの長男を育てている真っ最中だったので、なんとかして自分なりに答えを見つけたいと、育児の現場でパターン・ランゲージを活用したいと考え、研究対象に選んだ。
・「育児のゴール」という答えを探すために、たくさんの親子にグループインタビューを敢行し、子育てがうまくいっている家庭の共通項を見つけた。それは「親が、子を、独立した別の人間として尊重している」ことである。
・子育てのゴールは、子どもとの友好な関係を築くことである。
◇社会的に立派な人間に育て上げること
◇偏差値を上げること
◇競争社会での強者にすること
は子育ての目的ではないのだ。
※著者が卒業論文のインタビューで一番影響を受けたことについても述べられているが、詳細は本書をお読みください。
・親が自分の人生を謳歌していることは、子育てをするうえで重要なエレメントである。子育ては失敗できないと思い、つい子どもを最優先したくなってしまうが、親の人生も重要である。
・そして、もっとも危険なことは、子どもの成功=親の自己実現と考えてしまうことである。子どもを優先するあまり、親が自分の人生で実現したいことを諦めると、結果的に不幸になってしまう。
・心から「子どもの幸せ」を最優先に願うのであれば、まず、親である私たち自身が、自分の人生にオーナーシップを持って生きていくことが重要なのだ。
・子どもは親の背中を見て育つもの。だからこそ、親自身がまず自分の人生を謳歌すること。
・ネガティブな面も含めて人生は楽しいもの。そのことを一番近くで教えてあげられるのが親なのだと著者は考える。
※親になったからこそ、高めてほしいと考えているもの。どういった姿勢が大事であるかについても述べられているが、詳細は本書をお読みください。
・本書は、「対等な関係で〇〇〇〇〇〇を育てる」「知的好奇心のアンテナを伸ばす」「親が人生を謳歌しアップデートし続ける」という章で構成されており、
◇〇〇を褒めると、困難に立ち向かえる
◇〇〇体験ほどよいサプリはない
◇インターネットとの付き合い方
◇〇〇〇〇〇〇で戦略思考を養う
◇〇〇〇〇で「相場」と「変動」を知る
など、子どもも親も人生を謳歌しアップデートし続けるための「子育て論」について紹介した内容となっている。
不確実性の高い時代だからこそ、役立つ子育ての考え方が収録されています。ご興味ある方はご一読ください。
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