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弓削徹「実施する順に解説!「マーケティング」実践講座」

・本書は、大学でマーケティング論の授業をおこなうほか、これまで全国の商工会議所750ヶ所に登壇し、フクザツなマーケティングテーマを、明解なキーワードと事例で伝える製造業のマーケティングコンサルタントの著者が、SONY、サントリーといった大企業から個人店まで2,200社で実践、価値化したマーケティングの実務をまとめた1冊。

・マーケティングの定義はさまざま(例:「売るための仕組みづくり」)であるが、言葉の定義はさほど意味を持たない。
・重要なのは、「何を、誰に、どう売るか」というシンプルな問いに答えること。選んでもらうために構築すべき「顧客との関係のすべて」をどう考えるかなのである。
・マーケティングとは、いま目の前にはいない誰かの気持ちを思いやることであり、愛なのだ。

・商品の中身はまったく同じであり、容量もさほど変わらないが、考え方がそれぞれ違うことで、まったく異質な商品となり、異なった売られ方をする。
・それによって、お客様はそれぞれのウリを受け止めて買うかどうかを意思決定する。これがまさにマーケティング戦略なのだ。
・実際に買ってもらえるのは必ずしもよいモノではなく、よさそうなモノである。もちろん、よくないモノはリピート購入されないし、SNSで悪いクチコミなどが広がれば市場からの退場を迫られるが、まずは一度は買ってもらわないと、それぞれの商品の本当のよさも、わかってもらえない。その一度の機会をつくるためには、マーケティングによる誘引力が欠かせないのだ。
※マーケティングが企業(大小問わず)に必要な理由について深く言及しているが、詳細は本書をお読みください。

・マーケティング活動を実施する際は、シンプルに考えること。まずは全体の流れをイメージでつかみ、その流れの中でマーケティング施策を企画、実施していく。そのときの助けとなるのが、フレームワーク(4P・3C・SWOT分析など)である。
・大まかなマーケティングの流れとは、「まず商品を開発し、販路開拓を考え、流通に乗せていく」こと。
・売れる商品を開発するためには市場のニーズを確かめる必要があるので、日頃から競合の動きを注視し、ユーザーの声に耳を傾けておくことが大切。あるいは仮説を立ててマーケティング調査を実施することから始める。
※その後のマーケティングの詳細については、本書をお読みください。

・企業が競争優位を築くために、ハーバード大学のマイケル・ポーターが提唱した3つの基本戦略がある。この基本戦略とは、
①コストリーダーシップ戦略
②差別化戦略
③集中戦略
の3つであり、それぞれの企業の規模や経営資源によって最適な戦略を選択することになる。
・①の「コストリーダーシップ戦略」とは、大量生産により材料仕入れ価格を抑えたり、生産工程を効率化することで商品価格を下げ、競合より安く販売してシェアを獲得していく戦略である。
・これは、価格決定権を持てる企業のとる戦略であるといえる。販売価格を下げても利益の出る仕組みができていれば、できるだけ低価格で買いたいという顧客の希望に応えることができる。
・また、価格競争に巻き込まれても優位に立つことができ、疲弊するのは競合のほうだということにもなる。
※②(差別化戦略)、③(集中戦略)の詳細については、本書をお読みください。

・本書では、「マーケティングの手順を知る」「マーケティング調査でテーマを探す」「新規事業・新商品を開発する」など合計9章で構成されており、「マーケティングの概要」「理論と実務に基づいた活用できるマーケティング戦略について」「選ばれる商品になるためのネーミングの開発方法」「戦略的な値付けの方法」など、商売をする人は必須のマーケティングの全てが凝縮した内容となっている。
※今回ご紹介した内容はまだ序の口です。「ここまで紹介していいのか!」ということまで詳細に書かれています。

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