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桃谷英樹「コンポーサブル経営」

・本書は、コンサルティングの責任者として、デジタル、事業戦略・企業戦略、マーケティング戦略など、450以上のプロジェクトに携わる著者が、ビジネスモデルや組織の再構成・組み換えをし続けながら、自社の存在意義や価値観を継承できるコンポーサブル経営について解説した1冊。

本書で紹介している「コンポーサブル」という考え方
①「企業の存在意義・パーパスに基づいて、目的・目標であるミッション・ビジョンを定義する」
②「人材がその企業の目指す存在意義に共感し、企業と人財が成長へ向けて協働する価値基準・バリューに落とし込んでいく」
③「それ以外はすべて再構成、組み換え可能という前提で考える」

コンポーサブルを説明する上で不可欠なワード
①パーパス=長期的な将来を考えても変わらない、企業の存在意義を示すためのもの
②ミッション=企業の目的であり、果たすべき使命
③ビジョン=ミッションを通じて実現したい将来像であり、自社及びその価値のありたい姿
④バリュー=ミッション・ビジョンの価値を具体化する行動をとる際に必要になる判断、価値基準

・コンポーサブルを実践するためには、デジタルの有効活用がポイントとなる。つまり、デジタルを梃子(てこ)にして、企業の抱える問題や課題の解決と変革を図ることができるのだ。

・企業の資源の選択と配分こそが、企業が目指すところを差異化しながら目標達成していく戦略となる。企業として目指すミッション・ビジョンを具体化するために、資源の選択、有形資産であるモノ・キャッシュだけでなく、ヒト・情報・知財などを有効に活用していくことこそが、これから必要とされる戦略であると言えるだろう。

・顧客体験のプラットフォームと価値を創るバリューチェーンの統合・分散についてデジタルを梃子に使い分けら「ネットワーク効果」と「補完の効果」という両面を活用していくことが、付加価値を継続的に成長させていくカギになる。その際に、「環境・社会への持続性に効果的な組み合わせ可能なビジネスモデル」であることが重要。そらに働き手の自由な選択をサポートすることが、効果として投資家やステークホルダーの期待に応え続けることになり、最終的にはイノベーションの創出につながっていく。

・本書では、「危惧の後に起こるべき変化が加速する理由」「これからの価値源泉(トレードオフ解決)について」「企業の事例(アマゾン・スポティファイ・メルカリなど)」など、新しいビジネスへの1歩を踏み出したり、ビジネス拡大のきっかけになるような内容が紹介されている。

#瞬読アウトプット  #1分書評 #プレジデント社 #経営

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