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小暮裕之「名医が教える!子育て学 悩めるママさんへの58の回答」

・本書は1歳〜5歳の年子4人の父親(2021年時点)で小児科医の著者が育児の悩みをすべて解消する「頑張りすぎない」子育ての方法について紹介した1冊。


Q 離乳食を食べる量が少なくても大丈夫?
A 食べることが目的ではなく、育っていることが目的、生ものとハチミツは食べさせない
・食事量に関しては、健診で身長の伸び、体重の増え具合を見て、問題なければ大丈夫。1歳までの乳児期は、どれだけ食べたか、飲んだかということが目的ではなく、「育っている」ということが重要。そういう意味では、食べる量を気にするよりら6ヶ月、9ヶ月の検診にきちんと行って、身体測定をしてもらうことが大事。そこで平均よりも小さかったりら痩せていたなどという問題があれば、来月も引き続き、身長と体重を測定をして、成長を確認すると、かかりつけの医師が伝えると著者は考えている。また離乳食のメニューでは生ものは避け、中まで火の通ったものを食べさせたり、ハチミツは食べさせないこと。


Q うちの子は太り気味。ダイエットは必要ですか?
A 子どもの肥満と危険です。食事と運動習慣で体を変える。
・医学的な観点から言うと、子どもの肥満は幼児期から、きちんとコントロールしなければいけない。子どもには、体脂肪が増えたり、減ったりするリズムがあり、自分で歩いて活動するようになると、どんどん体脂肪は減っていく。体脂肪が減るべき幼児期に太ってしまうとら学童期、思春期の肥満につながりやすくなり、そのまま過剰な内臓脂肪が体内に蓄積して、大人になってから高脂肪症、高血圧、糖尿病など、さまざまな生活習慣病を起こすリスクが高くなり、それが寿命にも影響するというのは、すでに医学的にも明らかである。幼児期だから太っていても大丈夫だということは決してない。
・幼児期は主食、副菜、汁物などを組み合わせた一汁三菜をイメージし、さまざまな食材を取り、決まった分量だけ食べるのが理想。食べすぎないことが重要である。また、毎日1時間程度は体を動かす時間を取るようにすること。スイミングといった体を動かす習いごとなど、遊びを通して、「体を動かすのは楽しい」ということを、ぜひたくさん経験してほしい。


Q テレビやスマホ、ゲームはどう見せたらいい?
A 幼児期は一日2時間以内の視聴に。タイマーと録画でコントロール。
・一日合計4時間以上、テレビ・ラジオなどを視聴している2歳未満の子どもは、4時間未満の子どもにくらべて、言葉の発達が遅れるという研究結果が出ている。なので、まず2歳以下の子どもにはテレビ・ビデオを長時間見せないのが基本。YouTubeやスマホを含めて、視聴はなるべく短く、出来るだけ消すように心がけること。
・著者の家でも、テレビ・ビデオとの付き合い方は試行錯誤しながら工夫しており、時間を決めて、スマホのタイマーをセットしてからYouTubeの視聴させたり、ゲームは親と一緒にやる決まりになっている。テレビは、事前にすべて録画しておき、再生した場合もら10分ほどの番組が終わればそれで終了になるので、親も管理しやすく、長時間視聴にはつながらない。

・本書では子育ての悩みを「食べる・遊び・からだ・学び・しつけ」の章に分けて紹介している。項目としては、「朝は時間がなくて、朝食に悩んでいます」「子どもには何歳からスマホを持たせるといい?」「毎日のようにおねしょをするのですが、どうしたらいい?」「英語教育はいつからやるのが正解ですか?」「子育てを頑張っていますが、辛いことも多いです。どうしたら親自身の気持ちをコントロールできるでしょうか?」などが書かれている。

育児だけでなく、私たち大人の生き方そのものの基本となる考え方が紹介されているので、子育てしている方々だけでなく、多くの大人に読んでほしい作品です。

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