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食わずギライしてたマーベル作品を初めて観た

これまでずっと興味を持てなかったもの、食わず嫌いしていたもの。そのひとつが、Marvel(マーベル)の映画作品だった。

自分はこれまで、洋画よりも邦画ばかりを選んで観てきた。特にマーベル作品のように、スケールの大きい世界観を持つ映画は不思議と避けてきた。

わたしが惹かれるのは、特殊能力や特異なスキルを持つヒーローが出てくる作品よりも、街も世界も救わない誰かを描いた作品ばかり。「邦画は半径5mを描く(ことが多い)」みたいな話を聞いたことがあるけれど、まさにそういうところが好きなのだと思う。

だから、友達や仕事仲間から「マーベルが好き」と聞いても、自分から進んでマーベル作品を観ることはしてこなかった。


そんな食わず嫌いを、先日ようやく克服(?)した。

生まれて初めて観たマーベル作品は、「アイアンマン」。Amazon プライムビデオに作品が追加されているのに気づいて、この機会にと思って観た。

「アイアンマン」は、名前とそれがスーツであることだけは知っていた。実際に観てみて、自分が思っていた以上にメカだったのに驚いた。そのハイテクなメカを、武器製造会社の社長である主人公のトニー・スタークが自ら製造して装着するという。機械システムの手を借りつつも、手作りしていく様がよかった。

ヒーローだけど天に選ばれてなったわけじゃなくて、自ら使命を決め、自ら手作りしたヒーローだったことに、思いがけず好感を持てた。

だけど、ド派手な演出のバトルシーンや、アイアンマンのスーツで空を飛んでいるシーンを観ても、やっぱり純粋な心でワクワクできない自分がいた。メカ好きの少年心をくすぐるような作品だと思う。子どもに限らず、そういう心を持ち続けている大人は楽しめそう。


食わず嫌いなものを食べてみたからといって、必ずしも好きになるわけじゃない。でも、食べてみたら「この世界にはこんなものもあったのか!」と思えるし、「友達が好きって話してたのはこれか!」と共通の話題が増えるしで、挑戦してみてよかった。

ちなみに『アイアンマン』は、見どころであろうバトルシーンなどにひどく興奮することはなかったものの、主人公が記者会見で男前に一言放って終わるエンディングが最高にかっこよくて、好きだった。あのエンディングだけで、個人的な評価がはちゃめちゃに上がった。

数あるマーベル作品のなかでもまだ『アイアンマン』しか観てないけれど、これで少しはマーベル好きな人とも会話を楽しめそうでうれしい。

そうやって誰かとおしゃべりできる話題が増えることもまた、映画を観ることの価値だなと思う。


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