母の小ボケ集
その1 それはどんな料理店?
母と森の中をドライブしていると、レストランの看板があった。
母が、あれみたいだね、宮沢健治の、、と言うので、
へえー本を読まない母も、宮沢健治を知ってるんだ。まあ、あの話は教科書にも載っていたもんな、と思って聞いていると、、、
母『あれあれ、メニューのない料理店?』
はあ?
ああ、あれ、うちは毎日メニューが違うんです、シェフの気分次第で~的な?
(なんとも言えず怪訝な表情をする私を見て)
『違ったか。注文のない料理店?』
おいおい。注文はさせてくれ。勝手に料理がドンドコ出てきて、客が選んでも頼んでもいないのに、支払わされるの?
これを4,5ターンして、運がよければ正解に行き着く。
母との会話は、何かのリハビリに付き合っている気分だ。
そうしていると、ゲシュタルト崩壊に似た感じで、あれ、正解はなんだっけ?これで合ってるよねぇ?
と聞いてるこっちの頭がおかしくなりそうになる。
正解は、『注文の多い料理店』でした。
ほっ。正解に行きつくときはほっとする。
8割方は思い出せず、私が教えるか、Googleさんが母に教える。残りの1割は母が思い出し、残りの1割は母があきらめるか、何を思い出せないのかすら忘れる。
その2『このきなんのき』
母が気持ちよさそうに口ずさんでいた。
♪この〜木なんの木気になる木~
なまえもしらないきですから~
だあれも知らない〜〜木〜〜になるでしょう〜〜
(正解:名前も知らない木になるでしょう)
木が木になっとるがな。と思ったらその部分は合っていた。
てか、メロディに対して字余りすぎん?
(原曲は、木に〜〜〜と、『に』の後を伸ばす)
どっちにしろ、名前も知らない木が誰も知らない木になる、、、分かるような、分からないような、、
なんか、またまたゲシュタルト崩壊のような現象が私の脳内に起き始める。
一体どういうこと?
逆に、誰も知らない木が生えて、それは名前も知らない木だったというならまだ論理が通りそう、か?
まあもちろん母はそんなことはこれっぽっちも考えていない。
もうよくわからない。てか、これは考える必要はない。だって歌詞が間違っているのだから!!
ちなみに、有名な「花が咲くでしょう」パートは違う部分らしい。
私が原曲をよく知らなかったので、余計モヤモヤしてしまった。
その3:『謎解きはディナーのあとで』を思い出そうとして
母「なんだっけ。ディナーはディナーのあとで?」
2回食う気かよ。ちょっと遅い朝ごはんのブランチか。
母「警察はディナーのあとで」
いや、確かに僕が殺したんですけど、最後の晩餐を食べてから逮捕してください、もしくは晩餐のあとで出頭させていただきます…ってアホウ。警察の捜査ゆるすぎん?
え、てか母、私と一緒にドラマ版も見てたよね?
あらすじ知ってるよね?
いや、そうかそうか、うろ覚えか。
ちょっとこれは雲行きが怪しい。正解までたどり着かない。
そこで、主人公が刑事だと教えた。この話は、上司の風祭警部が頓珍漢な推理をし、捜査が行き詰った主人公のお嬢様刑事・麗子が推理力バツグンな執事・影山に泣きついて謎解きを頼むというのがお決まりの流れである。
それは大抵、自宅での豪華ディナーの最中なので、そこで、影山が、「謎解きはディナーのあとにしましょう」と毎回言うわけだ。それがタイトルにつながってる、ってわけなんだけど、、っていうのをほのめかしたつもりだったのだが、、
母「ああ、探偵はディナーのあとで?」
んーまあ惜しいような。
え、わざと間違えてないよね?ボケかましてる?(大真面目です)
ま。母の専門は推理ではなく当てずっぽう。
「鉄砲玉も数撃ちゃ当たる」方式で、毎度テキトー極まりないことを言ってくる。
いるでしょ、「犯人はAだ!」って言う人。なんでかって聞くと、怪しいから!!って。それは理由になってるのか?
すべてにおいてそんな感じ。ほぼ野性の勘で生きているのが母である。
ここで、最近の小ボケをお送りして締めたい。
new!!「一匹狼が思い出せない母」
母「なんだっけ….狼ひとり?」
ひとりと数えられる、もはやそれは狼人間なのでは?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?