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読書ログ:人の心と行動を理解する会

今回は行動経済学に関する下記の3つの本を読みました。

不合理な自分を受け入れることがスタート

行動経済学とは、心理学の影響を強く受けた、経済行動に関する人の心の動きを分かりやすく教えてくれる学問ということで、3つの書籍には私たちが起こしている行動の背景の説明がなされています。すべての行動には、その行動にいたる背景を含め、説明可能になっていることに納得するとともに、抵抗感を覚えました…。

しかし、人間の不合理性を理解することで、取り巻く状況や、そこで示される選択肢がどのように作られているかを理解するうえでも重要になってくることが理解できた。

不合理だという前提に立つことで、より良い決断や生活の改善ができるということである。

ヒューリスティックスによるバイアス

問題解決時に明確な手掛かりがないないとき、経験則や近道をもとにした解決法や法則を「ヒューリスティックス」という。このヒューリスティックスによって得られる結果は、時に間違った方向に行くことがあり、偏り=バイアスが伴う。

ヒューリスティックスの例として挙げられるものは下記の通り。

【アンカリング効果】
最初に提示された数字や条件が基準となって、その後の判断が無意識に左右されてしまうこと
【利用可能性】
ある事象が起きる確率や頻度を考える際に、最近の事例やかつての顕著な事例を思い出し、評価すること
【代表性】
あるカテゴリに属する事物に関して「あるべき姿」を思い描いているとき、その「あるべき姿」に近いものすべてを、無意識のうちにそのカテゴリに分類してしまうこと

相対性を加味した「おとり効果」

もう1つ理解しておきたいことが、人間の「相対的に物事を判断する」という性質を元に意思決定を変えるということである。

商品の値付けの例が最もわかりやすく、松竹梅と3つの選択肢があった場合は真ん中を選ぶ傾向にある。そのため、真ん中となる商品の利益率を良くしておくなどの工夫ができる。

大半の人は自分が何を求めているのかを理解しておらず、選択する状況において何か比較できるものがあることで意思決定ができる。しかしその意思決定には上記のような落とし穴があることを理解しなければいけない。

ズルさではなく楽しさや面白さを提供できるのか

マーケティングを考える人は、行動経済学をおさえておくべきということは重々理解できた。しかし、人間の経済行動の中で、人の心や意思決定がどのように動くのか、そこに落とし穴を作るのではなくより良い選択をしてもらうための方法を導き出すために今回の学びを使えたらと思った。

企業都合ではなく、生活者が納得のいく形で意思決定ができるような機会の提供をしたい。

そして、こういう本を読むとめちゃくちゃ思うことは人を深ぼって理解していくことに楽しさを覚えるタイプ何だなあと。

この人はなんでこう考えたんだろう?その背景にあるものは何か?ということばかり考えてしまう。

ヒューリスティックスのように経験則に基づく行動や相対性による意思決定があるということは、1人1人意思決定は異なってくる。ただその中にある程度の傾向は見いだせるのではないか、どのように見出していくのだろうかということも理解していきたいと思った。

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