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棚を動かすほどの愛を届けるには…(流通チャネルの話)

今回読んだ図書は2冊。

私がいま仕事している領域とは結構遠いのか?と思いきや、流通戦略における企業課題の解として、なにか貢献できることがあるかもしれないと思いました。特に「チャネル・スチュワードシップ」の考え方について、理解しきれなかった部分も多いが、重要な考え方だと思った。

そもそも流通って何か

・流通とは「生産から消費に至る商品の移転」である
・メーカーが消費者に商品を到達させる方法
  └直接流通:自ら直接消費者と取引
  └間接流通:流通業者(卸売業者や小売業者)を介して消費者と取引

直接流通は訪問販売など、現代ではあまりない形かなと思う一方でD2Cが台頭して行きているので少し増えているのかなと思った。
しかし、現代の大半は間接流通であり、多くの関係者(関係会社)を巻き込みながらチャネル戦略を構築・遂行していかなければならないだろう。

チャネルスチュワードシップとは

「チャネル・スチュワードシップ」とは、流通チャネル参加者のうち、誰か一人がリーダー(スチュワード)となってチャネル戦略を作り上げ、顧客にとって最も良い事を行い、同時に、チャネル・パートナー全員が利益を享受できるようにする事である。このリーダーの役割は、製造業者、組立て加工業者、中間業者など、顧客のバリューチェーンに参加する誰でも担う事ができるとのこと。

ただ、これはまだまだ理想論であると感じた。

前職の内装材メーカーでは、営業・仕入れともに「いかに安く売るか」ということが1番に考えられていた。目の前の相手や目先の売上・利益にのみ目がいってしまい、それを利用する最終的な消費者のことは考えられていないと思うことが多々あった。


「流通チャネルの転換戦略」にも供給業者と流通業者の会話が出ていたが、スチュワードシップが不在の中だと、情報や真実を素直に伝えてしまうとそれが自分(自社)に不利に働くという考えのもとなされていると思う。

チャネル・スチュワードシップの核となる考え方は、ディマンドチェーン(顧客の要望)に働く力と自社のチャネル能力とを理解し、調和させつつ、一方では、チャネルにおけるパワー分布を認識し、測定する事。

スチュワードの究極的な目標である、顧客ニーズに対応するため、チャネルシステムを同じ方向に向かせ、影響を与えること、そして、システム全体の目標の達成に貢献したチャネル・パートナーに、適切なリターンをもたらすせるというところまで理想的に構築できている企業はおそらく一握りだろう…

ただ単に顧客ニーズを伝えても棚は取れないし、流通営業として成果を挙げられるわけではない。そのニーズにより消費者が動いているという事実を作っていきたい…


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