とてもざっくりな星読みの話 基本の天体編

※有料記事です。

このシリーズは、占星術って何? とか、ホロスコープ出してくれるサイトで図を出してみたけど、読み方が全くわからない……という方に、ちょっとした手がかりを提供できたらな、という気持ちから始まっています。
最終目標としては、
西洋占星術ってこういうものらしいよー、と話のネタにする
推しにはもしかしたらこういう面もあるのかなあ……と思いを馳せる
創作で自キャラの誕生日に何かそれっぽい根拠を付ける

あたりです。

お読みになる方にお願いがあります。
占いを元にして誰かに勝手な妄想を押しつけたり、現実の物事を無視して行動することはおやめください。
このシリーズは、占星術の知識を創作に生かしたり、思考の材料にしたりすることを目的に書いています。現実に応用する場合、ここに書かれているよりももっと広範な知識や知恵が必要です。
あくまで入り口、こういうものがあるよ……という、いわば紹介の範囲にあたるものだとお考えください。

お役に立てれば幸いであります。

今回はチャート画像上をうろうろしている星のお話。
まずはどこでも見かける、基本の十天体についてです。

以下、全て私の個人的な考えです。
数多ある解釈の一つとしてお読みください。

2019/09/05 無料公開範囲を少し広げました+一部訂正

1.太陽-名刺に書ける自分

名刺。
名前と肩書きと連絡先が書いてある小さな紙ですが、その一枚で『私はどこどこの誰です』と伝えられる便利な道具ですね。

占星術上の太陽も、それと似ています。
だいたいの人が、自分がどこの誰なのか? と問われれば、自分が何者であるかを答えるでしょう。まず名前は必須として、それから住んでる場所と職業だったり、会社の部署と役職だったり。あるいは時と場所によっては、ペンネームとサークル名と『絵描きです』『漫画やってます』『小説書いてます』だったり。
名刺を何種類、何を書いたものをつくるか、と考えたときに思い浮かべることの数々。それら全ての合計が、個人の出生図上で『太陽』の示すもの……と私は考えています。

初対面の人に名乗るとき、最初に出す属性。
外の世界へ出て行くときに使う表情。
社会の中で活動する自分。

ここがしっかりしていれば、人生が安定しやすいですよね。それくらい大事な星です。あと、その重要度の割に算出がすっごい楽なので(何しろ誕生日さえ分かればほぼ正確にサインが割り出せる。境目の日でなければ)、『十二星座占い』なんてコンテンツが雑誌やら新聞やらTVやらに出てくる訳ですね。
でも、あくまで『十個の星のうちの一つ』
目立つのは本当だし、何かと影響の強い星なのも確かなんですけど、それだけで全てが語れるかといえば、NOです。


2.月-名刺には書かない自分

月は私的な顔、とよく言います。前回の記事では、部屋着でごろごろしてるときの顔、なんて書きました。そんな感じに、初対面の人にはまず見せない、プライベートでの自分。それを現すのが月です。

物心つく前の子供は、思いっきり月の世界で生きています。生まれ持った本能、自分の快不快が全て、というような。よって、月に嘘や言い訳は通用しません。いきなり結論しかないのです。

いくら理性を発達させようと、月の叫びは正直です。おなかすいた、眠い、疲れた、等々。そして月を害されると、だいたいの人は怒りを覚えます。スーパーで、床に転がって駄々をこねる子供のアレです。本能に基づいた怒りなので、理性ではどうにもなりません。
そんな顔は、大人になってもどこかに残り続けていて、そこを司るのが月です。

ある程度大きくなって、理性をしっかり発達させた人が、自分の中にある『月』の顔を見せるのは、安心できるものの前だけでしょう。安全な相手、自分の根っこを見せても大丈夫な相手。何も人間とは限りません、そんな顔を見せるのはペットの前だけ……ということも充分あり得ます。
と同時に、自分の中にある月の部分を安心させてくれる人は、基本的に『味方』と判定されるでしょう。他の部分の利害損得を心得ていてなお、「あの人には弱いんだよなぁ……」って感じる相手がいるとしたら、月の力が働いてるかもしれませんね。

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