アルバム「ICE-AGE」全曲解説 其の2

思ったより文が長くなってきたので仕切り直しです。

↓アルバムはコチラから

それでは続きのM9から。

9.新世紀-2020

アルバムのラストを飾る曲。曲名に「-2020」とついておりますが、これは曲名が3文字では寂しかったので付けたまでです。特に意味があったり、派生曲があったりという訳ではございません。

この曲は弦5部とシンセサイザーがメインのエピック系っぽい感じに仕上げました。またM1やM2と対照的にリズムがハッキリしており、クワイアが和音を鳴らしたりと重々しい感じになっております。

曲の各所に他の曲の要素を借り入れていたり、使っているシンセ音も他の曲で使ったソフトの同じプリセットを使用していたりと工夫しております。決して手抜きでは御座いません。

構成はセオリーからだいぶ外れた外道のエセソナタ形式。長さの割には聞きやすい感じになったかなと思います。そして個人的に最も気に入ってる一曲。

ところでこの曲はニ短調でできておりますが、途中でト短調に転調する箇所がございます。曲にもよりますが私の中ではニ短調はサッパリした虚無感を、ト短調は深みのある無常を漂わせる調だと認識しております。そこの辺りを踏まえお聞きいただければもっと楽しめるかと。他にもこのアルバムは調性にこだわりを持って作ったつもりなので、曲による違いを感じていただければ幸いです。

アルバム全体の解説・小話

今アルバムは「人類の進化」をテーマに一つの物語の流れを音楽で表現したもので、所謂「コンセプトアルバム」であります。勿論、それを文字に起こして語るのは非常にナンセンスなことなので細やかな解釈等は聞いてくださった方々におまかせします。また、このアルバムは私が個人的に行ってるプロジェクト「統一されし唯一人格の復元8760時間」の一環として制作されました。

さて、アルバムの曲調について。前半は「クラシカルな弦楽器中心」後半は「電気的かつ有機的なシンセサウンド」をモットーに作曲してあります。M5の解説でも少し述べましたが、全く異質な2つの作風を1つのアルバムに纏めるのは中々ないのではと思っております。しかし敢えて前半と後半で違った世界を描くことを目的にこの様な形態をとってみました。手応えを感じたので、今後私がアルバムとして作る作品はこんな感じのものが多くなるのではと思います。また作風が違うという性質上、このアルバムは並び順に聴くほうがスムーズに楽しめるかと思います。私はそういう聴き方を意図して曲の流れを組んだと思っております。

ところで曲数が少ないと感じた方、結構いらっしゃるのでは? これには理由がございまして、大抵のアルバム作品は10〜15曲で全部合わせて40〜60分程度の分量であります。ところがこのアルバムは9曲でも全部で既に50分程度かかっています。一曲あたりの時間がかなり長いので曲数で調整した。という次第でございます。

最後に

長い文章にお付き合いしてくださいまして誠にありがとうございます。この解説を読んだあとはもっと「ICE-AGE」の世界が楽しめると思います。普段はニコニコ動画やYoutubeに曲を上げてるのでよければどうぞ

ではまた。

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