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ー安楽死を宣告された猫との35日間ー  26日目

BAKENEKO DIARY /DAY 26. 隙を見せたら負け

 食道チューブを外して、口から食事をするようになって4日目。ミータの動きは、ますます活発になってきた。退院してからの1週間は薄皮を剥ぐように少しずつ。2週目に「元気になってきたな」と感じるようになり、3週間たってチューブを外した後はV字回復。以前よりスピードは落ちるが、階段をかけあがり、高い段差にも飛び乗るようになった。さらに、大好きな砂の上ゴロゴロまで…  チューブを装着していたストレスの大きさと、口から食べることの大切さを実感する。

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 そして活発になったことでの、困った問題も発生した。リードをつけて外に出すと、私の目を盗んで、柵を越えて隣家の庭に入ろうとしたり、リードから足を抜いたりするのだ。猫の間合いの読みはすばらしくて、ほんのわずかな隙、たとえば飛んでいる虫に気を取られたり、スマホにちらっと視線をうつしたりした瞬間に、サラッとことをなす。ミータは鳥やねずみ、特にトカゲなどはうちの庭では全滅してしまうのではないか、というくらい捕まえて持って帰ってきていたが、こんな風にチャンスをうかがって狩りをしているのだなと感心した。

 とこんなわけで、リード散歩も限界に近いと感じるのだが、食道チューブを抜いた傷口がまだ生々しく、自由に散歩させてあげるというわけにもいかない。12月末で寒さも増し、人である私は屋外でじっと横についているのも辛くなってきはきたのだが… 猫の散歩は、犬と違って“一緒に”遊んでいる感はなく、ひたすら付き添い、というか見張り。なんだかなあ…

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