言葉にならないモヤモヤの発散法 [そこそこの頻度で書くコラム]

先日、久々に本屋をゆっくりと見て回る時間ができた。嫁と待ち合わせをしていたのだけど、諸事情で嫁が遅刻、時間を潰そうと思ったタイミングで近くに本屋があるのを発見したのだ。
数年ぶりにゆっくりと見て回る本屋、そこは多くの発見に溢れていた。「こんな本出てたんだ!」「このジャンルの本、どうやら今流行りらしいな……!」とかそんな感じ。30分ほどだったけど、結構有意義な時間だった。

最近あまり本屋に行かなくなったことに気付かされる。本を買うことはもちろんあるけれど、ネットで注文することが多くなり、わざわざ本屋には行かない。おかげさまで「本屋に行ったけど売ってなかった……」という憂き目にあうことはなくなったのだけど……。

高校生から大学生にかけて、僕はとにかくしょっちゅう本屋に行っていた。悩み事がある時、心に言い知れぬモヤモヤを抱えている時、決まって本屋を訪れてアテもなく彷徨っていた。大きな街に行って本屋から本屋を梯子、丸一日本屋でウロウロしていただけってことも結構あったように思う。

本屋に行くと、強制的に色々な言葉と出会わされる。背表紙のタイトル、帯に書いてあるコメント、本を開かなくてもそこには多くの言葉が溢れかえり、なんとなく惹きつけられるもの、そうでないものが自分の中で見えてくる。そういうものを自分の中で整理していくと、自分が今何にモヤモヤしているのか、何を知りたいと思っているのか、それが見えてくる。結果、1日かけて本を数冊選んで買って帰り、モヤモヤとおさらばできたなんてことも少なくない。

今はネットで本が注文でき、家まで届けてくれる。便利な時代になったと思う反面、本屋に行く機会が減り、解決されないままのモヤモヤが溜まっているような気がする。何にモヤモヤしているかが分かっていればネットで本を取り寄せるんだけどね。大体のモヤモヤって言葉にはできないので……。

機会を見つけて、1日本屋をウロウロしたりという時間は作った方がいいかもしれない。嫁に「本屋ウロウロしてくる」と言って、頭がおかしい人だと思われないといいんだけども……。

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