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【映観】『エイリアン:ロムルス』(2024)

『エイリアン:ロムルス (Alien: Romulus)』(2024)

監督: フェデ・アルバレス、制作: リドリー・スコット
出演: ケイリー・スピーニー、デヴィッド・ジョンソン、イアン・ホルム(A.I)

僕の唯一の贅沢は、映画館で映画を観るコト。
昨今入場料も跳ね上がってるけれど、ここの映画館は月曜日1300円、
Dolby Atmos(立体音響)で100円追加だ。
前回「マッドマックス:フュリオサ」もここで観た。
いつものように上映前のサイゼで腹ごなし、準備万端だ。
自動発券機から出る味気ないチケット、昭和の映画券はコレクトしたいくらいその兼美だったけれど(前売券)
パンフレットも500円を越えた頃くらいから買うコトを止めた。
でもやはり映画館へ行って活動写真を体感するのだ。

一作目「エイリアン(1979)」からシリーズ化され(4作まで)、
後に「プレデター」シリーズとコラボ、
さらにリドリー・スコット監督による前日譚シリーズ「プロメテウス(2012)」「コヴェナント(2017)」と体系だっていき、
今回は1作〜2作の間となるスピンオフ。
シガニー・ウィーバーを中心にした前作シリーズは、「ターミネーター(1984)」と共にSF映画の金字塔である。
エイリアンの初期デザインは、H.R.ギーガー
そのグロテスクさは他の追随を許さない、
インダストリアルと生命体との融合、完全美、
何とも言えないその形状に魅了された者は、物語から逸脱して、かの完全生命体のフォルムを追い続けるのだ。
東京白金にあったギーガーが内装をデザインしたという"Gigar's Bar"
子宮へ続くかのような景観の入口、一度でいいから行ってみたかった。

エイリアンの成体およびチェストバスター(幼体)の頭部は陰茎を、フェイスハガーの下の面は女性の外陰部をモチーフとしている。エイリアンの卵も女性器を想像させる一本の筋が入った形状のものがオリジナルのデザインであったが、それが原因で映画が上映禁止に指定されないように、十字の形状をしたものにデザインが変更されている。

wiki

さて今回のスピンオフ作、内容は至ってシンプルで、一作目の宇宙船密室劇に近い。
6人の若者が鉱山の惑星から、放棄されたユタニ社の宇宙船に忍び込み、他の星系へ脱出を試みるという
ガンダムで言ったら「Z(ゼータ)」につづく「ZZ(ダブルゼータ)」くらいの立ち位置か(?)
前日譚シリーズのように宇宙の起源に迫るわけでもない。
一作目アンドロイドのアッシュ役だった故イアン・ホルムさんが、CGとAIに因って再び違うアンドロイドとして登場する。
人間と合成人間(アンドロイド)とエイリアンの三つ巴だ。
単体映画として考えれば、スピード感にスリリングさも加わって、楽しめる仕上がりにはなっているが、
こと"エイリアン"映画という括りが、少し単純明快すぎて物足りなくなってくる。
確かに、後半の新生物、エイリアンと人間のハイブリッド(オフスプリング)のえげつなさは強力でしたが。

なにしろ難しいもんですね、続編は.
こうやって難癖つける人も出てくるんだから。
あの体内に産めこまれた幼体が、人の胸部を突き破って出てくる衝撃!
それを初回でやってしまってるもんだから、
なにしろ難しいんですよ、きっと。

完全生命体エイリアンと人間の融合、それを目論む企業、捕獲して持ち帰ろうとする姿に"キングコング"を、それに"ジョーズ"の危うさを感じ、合成人間の存在に"ターミネーター"をみる。
そんなコトとは関係なく、エイリアンは最強遺伝子で生存本能のみを研ぎ澄ます。
まだまだこの物語、終われない。