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OnBanKutsu Works【音盤窟レコード】BASE店6周年!

2017年7月9日、恐る恐る始めたBASE SHOP【音盤窟レコード】が本日6歳を迎えました。
特に祝うべきところでもないけれど、偶然にも細野晴臣(76歳)御仁も本日お誕生日とのコト。
こちらはとてもおめでたい!敬愛する御仁には、まだまだお元気でいて欲しい。

前年2016年、プリンス、デヴィッド・ボウイと、僕が愛するアーティストが此の世を去っていき、そして2017年3月には、かまやつひろしが逝ってしまった。
ムッシュについてはやっと彼の偉大さに気付き始めたばかりであり、かなりショックを受けたのです。
これはいけない、ぐずぐずしていたら、失ってしまってから無いものを強請るような、今を生きていないような気になった。
それでずっと仕舞い込んでいたレコード箱を開け、もう一度音楽の旅に出ようと考えた。

1997年12月から2003年辺りまで、下北沢の片隅でやっていた中古盤屋「HERE SCENES(ヒヤシンス)」時代の在庫は、もうほとんどを他店へ売り払い残る在庫も僅かであったが、ただ無闇に仕舞い込んでおくのは良くない。
里親を探すような心持ちでもう一度やってみようと思った。
そこで"BASE"というネット通販サイトで仮想ショップを始めたワケです。
もちろん最初は収入など見込めるハズもなく数年は副業という括り内、別に収入源を持ってやっていたのですが、新型コロナを機に収入源も絶たれ自粛生活に突入、2年ほどネット販売を主にやっていたのですが、やはりそれだけでは難しい。
去年からまた外に働きに出て今に至るのです。
でも僕にとってレコード屋さんは、十代から関わってきた楽しく意義深く大好きな仕事。
もちろんそこには飽きやら苦渋やら、何をやっていても立ち現れる病気もやってくるワケですが、好きなコトに変わりはない。
そうシラケさえやってこなければいい。
でもそれは、倉庫で箱を仕分け給金を貰ってる今の仕事と同じじゃないのか。
違うのは仕入れから携わっているコトぐらいで、僕のところを商品は通過して、見知らぬお客さんへと届けられる。
この仕事は、単に僕を通過し手数料が発生しているに過ぎないのかも知れない。
だから危うい、とも言える。
ネットが無かった時代には知られていない事情が晒せれていて、簡単に云ってしまえば個人が直接買い付けたり、ネットを駆使して探せば見つからないものはないくらい風通しがよいのだ。
そこで何ができるのか、実店舗を持っていないのでお客さんとの接点も画面を通してやるしかない。

などととやかく云ってみても始まらないので、これからもドライヴしていくのみ。
塩化ヴィニールの溝に刻まれた凸凹は、その時代を閉じ込めてる。
針を落せば、時代が、世相が、あの空気や気配、あの時に聴いた瞬間へスルリとタイムスリップする。
生まれる以前の音は玉手箱、開けてびっくり見知らぬ時代へひとっ飛びだ。
レコード盤は魅惑的、手に取り、匂いを嗅ぎ、ジャケットを愛でて、時空を超える旅に出るのである。
それは今へ戻ってみたら、過去ばかりか未来へもアクセスしているに違いない。
先人たちの叡智を捕まえろ!

その一端を担うために僕はまたレコードを収集していきます。
お眼鏡に叶うレコードにたどり着いて頂ければ、これ幸いなり。
長々とご拝聴、ありがとうございました。
icch 拝