見出し画像

【鉄日】24/03/13. じぇじぇじぇ

13年過ぎ、3.11 でした。
そうか13年か、生まれたお子は13歳で、生きてた人は13年死に近づいたワケですね。
僕はあの日、とその時を語るコトが何になるんだか判りませんが、とにかく家で寝ていたのです。
当時、早朝までBAR営業をして朝方に帰って寝る、そんな生活でした。
揺れました、今年の能登半島地震くらい揺れました、すぐ終わるのかと布団かぶってたら、存外長く揺れてくるので、だんだん不安になってきて、さらに強く揺れが続いて、急いで外へ出ました。
出る前に猫が心配で探したのですが、やはりビクついてたんでしょう、探し出せずに外へ出ました。
いや抱っこして出たのかなぁ、それすら覚えていないんですよ、、気が動転していて。
そうして落ち着いてきて、猫の安否も確認したら、店が心配になって原付バイクで向かう。
東京都内の震度5強、バイクで向かう先々でブロック塀が崩れていたり、呆然と立ち尽くす人、道道で不穏な空気が漂っていた。
ランチ営業中の店は、皿やお酒など落ちて割れたようだがたいした被害はなく、それでもなにか非日常がやってきた感じですごく神経が昂ってた。
そのまま夜営業、ネットニュースを見ながら次々と興奮したお客さんがやってきて、深夜過ぎると電車が止まったため徒歩で帰ってきた常連さん達が集まってきた。
それぞれのその時、話せば少しは気が紛れるのではないのか、誰かしらと一緒にいたいというような気持ちで腰は重い。
それから、津波の映像と共に福島第原子力発電所メルトダウンのニュースが連日報道されることとなる。

という気になった。
次の年、店を畳んだ。
東京を離れるには、それから7年くらいかかったけれど、とにかく転機と思えた。

『あまちゃん』2013年のNHK連ドラだ。
リアルタイムで見ながら、少し過去から始まった物語は2011年のその時をまたぐ、不思議に過去と未来が交差し、特に昭和生まれ80年代アイドルを経た者たちに訴えかけた。
宮藤官九郎ほぼ同年代、薬師丸ひろ子は同中学3コ上先輩、小泉今日子はもはやそれすら飛び越え独自のアイデンティティを会得していた。
そこに、天然素材の能年玲奈が主人公である。
その後、現・のんちゃんは、芸能事務所から本名である名前さえ禁じられ干された期間が続き、それに放送局も忖度し、約10年を経てようやく戻ってきている。
ほぼほぼ20代を殺されたけれど、光あれば大丈夫だということの証明にもなってる。
「あまちゃん」という作品は時代と連動して、偶然か必然なのかシンクロニシティが重なって、放送時もそれからもまだ動き続けている。
のんの生き方もそれに呼応してるような気もする。
これが大きな仕掛けだったとしたら、クドカンはもの凄いのだけど、そんなワケないんで時代と符合した奇跡なのだろう。
好きだと共鳴しちゃんだよ、一方通行で響いてると思い込んでるだけかも知れないけれど、逆上せているとそれすらわからなくなってしまう気持ちも理解して欲しい。
さて最後に聖地巡礼、約7年前か、時間は飛ぶ矢の如し、使い古された言い回しだけど、

2017年8月24日 岩手県盛岡市

なつやすみ日記.18きっぷリターンズ!
3日ほど空きができたので残りの切符を使って、盛岡まで行ってきた。
30年来の先輩Sさんを強襲してきました。笑
突然の来訪にも関わらず、車でいろんなとこ連れていっていただき感謝でした。
自分が16歳でアルバイトした中古レコード店の仲間、まさかこんな年齢になるまでのお付き合いになるなんて、人生は不思議です。
Sさんに関しては、あまりにも伝説的なので、多くは語れません。悪しからず。
盛岡は20代の頃、青森まで行ってその帰りに下車したコトがあります。
Sさんに教えてもらったパイロンで、じゃじゃ麺を食べる為でしたが、その時は休業で、結局駅ビルので我慢したんだっけ。
初日に連れていってもらったsoul bar "JODY"は、山下達郎も訪れるイカしたバー、
リクエストできるレコードを、店の扉も開け放ち大音量で流すという、なんか懐かしい感じ、廊下から外のトイレまで曲が響き渡っていました。
その酔っ払った帰りに念願のじゃじゃ麺を、お味といえば、これは食べ慣れないとなんとも言えない。
混ぜればいいの? カラシ、生姜、生ニンニク? 生玉子で〆る?
複雑に絡み合う具合が、どこへ向かっているのか判然としない。
これはマメブに似てる状況なのかな?奥深であります。

2日目は、車で盛岡から久慈まで2時間以上の行程。
途中、牧場に寄ってソフトクリーム!バニラ&チーズのミックス。
岩手銀行は、のん(能年玲奈)ちゃん推しで胸熱。つまらないマスコミの騒動とは無関係に、岩手県は義理堅し!
久慈市といえば、そう「あまちゃん」のロケ地でございますよ。
今年の夏は広島にも行ったし、こうなったら僕ものんちゃん推しで、訪ねてしまうわけでございます。

岩手県久慈市。「あまちゃん」ロケ地。
久慈駅周辺、あまりにもそのまんまで、笑っちゃいました。
2013年放送から4年あまり、かの地は「あまちゃん」ワールド全開!
NHK連ドラを初めて体感したのもコレだ。
ドラマの展開に一喜一憂し、放送終了にあまロス、その年の紅白では歓喜した。
海女からアイドルへ、そして3.11震災を経て、進行していくこのドラマには、東京と地方、若者と老人、夢と現実の対比、それに80年代の香り、40代前後の者を惹きつけて止まない。
キョンキョンとピロ子ちゃんの起用、それに癖のある俳優を配し、宮本信子に蟹江敬三、このドラマからブレイクした新人、
それでもやはり能年玲奈が素晴らしいというコトは言うまでもない。
久慈駅から小袖漁港までは、車で20分ほど。リアス式海岸に、荒々しい巨岩が海から突き出ている。
震災でも切れなかったしめ縄が結びつく巨岩の「夫婦岩」 
海女が下りていく海への階段、ハルの避難場所の灯台、監視小屋、
まさにドラマの世界に降り立ったかのようなウェストワールドな体験であった。
それから久慈から宮古方面へと向かうのであるが、三陸海岸の津波被害の傷跡が隠されるように、復興道路なるものが繋ぐ。
新たに設置された高い防壁、Sさんから被害の状況などをきいていたら、また2011年のあの頃にトバされてしまった。
全然、終わっていない。
原発事故がさらに追い打ちをかける。
帰途の電車で、仙台、福島を通っていく度に、胸が苦しくなった。
帰ったその日に、また「あまちゃん」を見始めた。
18きっぷ、じぇじぇじぇな旅路でした。
【archive】FB


三陸鉄道 久慈駅


久慈駅前デパート


夫婦岩


小袖漁港