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ヴィトラデザインミュージアム

ヴィトラデザインミュージアムは世界中の有名デザイナーの家具を取り扱う家具メーカー、ヴィトラの本社です。
著名な建築家設計らの建物が多数集まることから建築の宝石箱とも言われています。

ここは夏休みにインターンに行かせていただいたところの社員さんにヨーロッパへ行くのなら是非、ということで紹介していただいた場所でもあります。

フランク・O・ゲーリー、SANNA、安藤忠雄、
ザハ・ハディド、アルバロ・シザ、ヘルツォーク&ド・ムーロン、レンゾ・ピアノ、ニコラス・グリムショーなど建築を好きな人であればほとんどの人が聞いたことのあるような著名な建築家の設計した建物を見学することができます。
 それだけの建物が集まっていることもあって2時間程のarchitect guideというものがドイツ語と英語で用意されています。
私たちはそのツアー(もちろん英語です)に参加させていただきました。
幸運なことにその時間の参加者は私と友人の2人のみ。そのため、ゆっくり、じっくり、そして質問にも適宜答えていただけるという至れり尽くせりの環境で建物の説明をしていただきました。

ここに建つ建築のいくつかはとんでもなく短い期間で設計・施行がなされています。

とくに始めに建ったグリムショー設計のこの建物(右)は設計から竣工まで僅か6ヶ月という驚異的な期間でつくられました。
箱の中身はは全て産業に関係のあるものから構成されており、産業に関係のないトイレや階段等は異なるボリュームとして飛び出すように箱に付随しています。

シザはシンプルで機能的な建物を好む建築家として知られていますがこの建物(赤色のレンガ)においてはシザにしては珍しく複雑な屋根の形状をしています。

この通路の屋根は雨天時限定で下に下がるそうです。(この高さのままだと雨よけの意味が全くないため)この屋根の向こうにあるザハさんの建築がいつでもしっかり見えるようにとの考慮なんだとか…。

こちらはSANNA設計の建物です。
この建物はSANNAでは初めての産業関係の建築であるといいます。

この建物は円形になっているのですが施行の進め方が特殊です。始めに半分作られてその半分を工場として利用しながら残りの半分を施行し、最後にパネルを貼り付けるという順番です。
また、私個人として一見はSANNAらしくないような印象を受けましたが近づいてみるとやはりSANNAでした。

というのも工場のファサードはパネルの組み合わせで作られているのですが上の写真を見て分かるようにそのパネルが一様の規格ではありません。実質3種類のパネルを上下反対にして利用することで全部で6種類の波形を表現しています。

この建物は内部の写真を撮ることができなかったのですが内部にはトップライトが何本もの線状になって入っていました。また、高い位置にある大きなガラスの窓は近接した工場の中で働きながらも工場ではなく周辺の木々が見えるように、と設けられています。

設計当初工場であるにも関わらず箱型でなく円柱のボリュームにすることに対して多く議論はあったそうです。しかし円形だからこそより生産性のあがる仕組み、レイアウトの提案、そして円形の建物が工場一帯にもたらす影響を考慮してこの形に決まったそうです。
この建物があるからこそこの域の雰囲気が重苦しくなってないのかなというのはこの場にいて強く感じました。


続いては

安藤忠雄設計の建築。
海外で初の作品になります。
地上1階、地下1階から成る建物です。

こちらはあのフランク・ゲーリー設計の建物。

この二つの建物は隣り合いながらも対照的な建物であるため一緒に紹介したいと思います。

安藤建築
 ・ランドスケープ→建物
 ・ランドスケープを重視
 ・木々の間に沿うように建築
 ・木より低い建物
ゲーリー建築
 ・建物→ランドスケープ
 ・彫刻的
 ・木は周辺にない
 ・大きなスペース

安藤さんの建物においてはその土地に桜の木がもとからありその桜の木が美しく見えるような建物を設計したそうです。

大きな開口部からは工場の建物ではなく桜の木が見えるように設計されています。

コンクリートの壁には

意図せず入ってしまった落ち葉の模様が。
これもまた素敵なところです。

そしてガイドツアーの最後にザハ・ハディドの処女作、消防センターです。

コンクリートで作られているのにどっしりとした重さを全く感じず、無重量空間にいるのではないかとさえ感じてしまう、そんな外観。

その不思議な感覚は外観のみならず内部空間でも同様に感じられます。
向こう側は全面ガラス、向かって右側は消防車が入る側のため全面開口部、左側の向こう側半分は壁であるものの手前は消防車が一台入れるくらいのメンテナンス用のサブドアが。
ここだけ重力がない世界なのか。
そんな気さえしてしまいます、、

ここで突然ですがクイズです。
下の写真に写る3種類の壁のなかで床に対して垂直のものはどれでしょう。

ヒントは黒、ゴールド、白の壁面のうち二つが床に垂直で一つが傾いています。




正解は…
白と黒の壁です!
白の壁に関しては床に対しては垂直であるものの円弧を描くような壁になっています。

いろんな色を使用することで脳を混乱させ、錯覚で動きをもたらす、動的なエネルギーに溢れた建築です。

この銀色の机もザハさんによって設計されたものです。中央で半分に切れており二つの組み合わせで安定するというプロダクトです。


ガイドツアーの後にヴィトラのショップへ向かいます。

この建物の構造は大変複雑なもので構造計算に6000h程要したといいます。

12の家のボリュームによってできており
内部に入ってみると想像以上に複雑な空間が広がっていてしかしながらとても居心地のいい建物です。

とても座り心地のいいベンチ。

私個人として広く解放された空はもちろんとても好きですが、それと同様に何かによって切り取られ、額縁に囲まれた絵ような空にも魅力を感じるのです。

内部空間はモデルルームのようになっており
ヴィトラ社の美しい家具がそれはもう本当に素敵で夢のような空間を創り出しています。


私たちは宿をフランスのサン=マロにとっており徒歩で60分ほどのところであったため、またもや重い荷物を持ちながら宿まで歩きます。

途中、美しいイルミネーションも見られました。

宿は一人当たり4000円のところです。

今まで泊まらせていただいた宿の中で一番お洒落で広く、綺麗でした。
この宿は個室だけでなく

ラウンジも大変充実しています。
さらに無料で空港までのシャトルバスも出していただけるという、最高なホテルでした。


easy jetでイタリアへと向かいます。

空港のチェックインカウンターです。
大半のカウンターでは荷物置き場はあるものの、物の置き場が机と一体化していないため重量制限があるなどで、子ども連れの親御さんが困っている場面をよく見かけます。
しかしここのカウンターでは完全に一体化しているためおそらく重量制限はなく(または緩く)小さい子どもから目を離すことなく、かつ子どももチェックインの様子を見ることができる、とても素敵なデザインだなと感じました。

次へ続きます。

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