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失敗から学ぶ 〜給料交渉における失敗〜

私はこれまで何度か、給料交渉をするような仕事をしてきました。2回はサッカー選手の時。1回はインターナショナルスクールの教員になるとき。この3回とも、すべて失敗したなって思います。

動画の里崎さんのケースを成功パターンと考えると、私は100%敗北です。全くできていなかったと思います。年齢的に若かったこと、お金よりも夢を掴むことに目が眩んでいたことなど、本当の意味でプロでは無かったという背景はありますが、それは単なる正当化です。

給料交渉って日本では行われることってあんまりないと思います。給料は、すでに決まっていて、交渉の余地はほとんどありません。お金よりも中身を詰めることに重きが置かれるのではないでしょうか。我々は文化的にも給料交渉に慣れていないんです。

ですから、もし給料交渉が必要な仕事の場合、心を入れ替えなければいけないのです。自分にはいくらの価値があり、この会社は自分にどれくらい予算を割けるのだろうか。こういったことをしっかりと考え、準備しておかないと、交渉の場では絶対に勝てません。ぶつけ本番、スピード決着を目指すと絶対に負けます。(本人は契約できたと思って、勝った気になって、WInwinだと思い込む)


給料交渉失敗例としてよくあるのが、しばらくしてから気づくパターンです。これは自身のサッカー選手の時の例です。ある日、外国人選手同士で給料の話になりました。そこで私は衝撃の事実を知るのです。私が貰っていた給料は、他の外国人選手と比べて、3割ほど低かったのです。(実力が違うからだろうが。)って思われれますが、そうではないのです。実力的にはむしろ私の方が上で、初めからGMや監督の評価は私の方が高ったのです。

つまり、給料交渉をしっかりとして、チームが出せる給料幅、ギリギリまで絞り出したそれらの選手たちに対し、私はチームから掲示された金額に少しだけプラスしてもらうように交渉した程度で、承諾してしまっていたのです。早く契約を勝ち取りたくてスピード決着を目指してしまったのです。まだまだ絞り出せる余地があったのにも関わらず、それをしなかったのです。

チームは私に対して上限〇〇まで。というある程度の設定があったが、私の要求が、その上限の2-3割下だったので、「ラッキー」ってことで、ちゃちゃっと交渉をまとめたという流れです。

言うまでもありませんが、初めにサインしてしまった以上、よっぽどのことがない限り、後から変更することはできません。契約満了まで待つしかないのです。

給料交渉というのは、簡単に言えば仲間同士で騙し合いのゲームをする瞬間なのです。性善説で臨んだ私のような人間は絶対に負けるのです。他の外国人選手はみな性悪説のもと、交渉に臨まなければならないのです。

里崎さんのチャンネルでも言っていますが、給料交渉で相手の用意した上限ギリギリまで引き出そうと努力することは、ゲームのうちです。さすがに上限を明らかに超えた額を要求すれば「それなら要らない、あなたとは契約できない」となるでしょうが、ゲーム内ですので、相手を倒すために攻撃もしなければいけないのです。

ゲームには勝たなければなりません。これは後悔なく仕事に臨む上でも、大切な仕事だと思っています。

しかし、簡単なゲームではありません。上限はどれくらいか。どこまでが演技か。どこまで交渉して良いのか。これらのことを考えなければなりません。正直面倒だと感じる人もいるでしょう。(私のように)しかし、面倒だから、嫌われるのが嫌だから、といって、早々にドロップアウトしてしまうと、大敗し、私のように後で後悔するでしょう。

給料交渉とは、すでに仕事が始まっていると思って、臨ぶべきです。ゲームに勝って、しっかりと結果を残さなければいけないのです。

私は、冒頭で給料交渉は過去に3回あったとお伝えしましたが、3回目のインターナショナルスクールの教員の時も、全く同じような失敗を繰り返してしまいました。

契約を急いで、取れるものを取りきれませんでした。取り損ねた額はおそらく7-8万円前後です。年間にすれば大きな差です。全く同じ仕事をするのに、もらえる額が年間100万円近く変わってくるのです。完全にやるべきことを怠った自分のミスです。会社のミスではありません。給料交渉というゲームに負けたのです。

私は37年間生きていて、幸運にも!? 給料交渉というゲームを3度ほど経験(全て負け)することができましたが、日本で仕事をしていると、あまり体験することではないと思いますが、もし皆様が給料交渉というゲームをすることになったら、それも仕事の一環で、しっかりと時間を掛け、リサーチし、上限ギリギリまで絞れるところまで絞り出してください。味方になる人(雇用先)と騙し合いをするのは気がひけますが、ゲームです。後で後悔をしないためにも、負けない試合をするのです。        


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