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人の心は動かせない(もちろん自分の心も)

 人の心を動かすのが本分のマンガ描きをライフワークとしながら、こんなタイトルをつけるのも、どうかと思うが、最近ひしひしと感じたことを書く。

ここ半年くらいで、私のマンガ活動を応援して下さる方が増えた。大きなターニングポイントは、東京ネームタンクのごとう先生が設立した「やさしさ創作村」に入村したことだ。

これはマンガに限らず、創作活動をする人が参加できるコミュニティだ。わたしは数年前からマンガをマジで描き始めたものの、創作の話を共有できる友達はいなかった。

私はコミチというマンガコミュニティにも投稿していて、そこにはマンガ描きの方が大勢いた。コミチ内で仲が良さそうなグループもあったが、私はそこでも生粋のコミュ障をいかんなく発揮して、ひとりでマンガを描き続けた。勇気を出して踏み出せば、受け入れてもらえたかもしれないけど、自分にはハードルが高すぎたのだ。 


やさしさ創作村の活動拠点は鍵つきのツイッター内である。そこでは、「批判やアドバイスは禁止」「褒め推奨」というルールのもとで、100人近くのクリエイター達が創作の雑談や、情報交換をしていた。私も自分のマンガ制作の楽しさや悩みをつづった。



楽しかった。



生まれて始めて、プロ・アマ問わずクリエイターの人たちと、創作の話ができる。私は水を得た魚のようにマンガの事を語った。

創作村は入退村自由なので、何割かの人は村から転居したけど、そのうちの幾人かは、今でも表アカウントで仲良くさせてもらっている。

そして、今年の5月に、コルクラボマンガ専科 に入校して、さらにマンガ描きの人や編集の方と知り合いになった。私は今、マンガ専科で講義を受けながら、毎日マンガを投稿し続けている。


前置きが長くなってしまったけど、私が日々マンガの修行をしている姿を見て、応援して下さる人が増えた。

「伊吹さんの一生懸命な姿を見て、すごく刺激になった。応援しています」という趣旨のコメントを何度も頂いた。知らないうちに周りの人たちの心が動いていた…。。

私は、ただ必死にマンガ専科の講義についていってるだけで、むしろ周りの人の方が、ずっと努力しておられる。自分は今までマンガに真剣に向き合ってこなかったのだ。

私は自分のマンガを読んで、楽しんでもらいたい。また少しでも気持ちが楽になってくれたら嬉しい。でも究極的に、私がマンガを描く理由は、プロの漫画家になりたいとか、このまま後悔して、死にたくないという自分のわがままだ。でもそんな私を応援して下さる方がいる。

最近、長年放置していたpixivファンボックスを再開したのだけど、何人かの方が支援プランに加わって下さった。そのうちの一人で、ずっと前からの相互フォロワーさんから「プロを目指してがんばる姿に感銘を受けて支援させていただきました」とのコメントを頂いた。

嬉しくてグッと来た。

たしか作家のよしもとばななさんが、「自分の本当にやりたいことをすれば、自然と世の中の役に立つように出来ている」という趣旨のことを書かれていて、最近はその言葉をよく思い出す。


人の心は動かせない。もちろん自分の心も。


心は、いつの間にか動いている。いずれにせよ、起きた後に気付くものだ。

私はこれからもマンガを描く。私の志に共感して下さる人がいると思うと力が出る。そしてマンガで人々の感情を動かしたい。



ところで今回、感じたことを、自分のマンガにどう活かせばよいか、考えている。それはまた次回書きたいと思います。

それではまた。いつも応援していただいてありがとうございます!

伊吹天花

#東京ネームタンク #やさしさ創作村 #コルクラボマンガ専科 #エッセイ #マンガ  


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