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推し香水を作った。そして墓穴を掘った。


※あてんしょんぷりーず※
この文章は漫画「魔王 JUVENILE REMIX」に登場する安藤潤也という男に頭を灼かれ、性癖を完膚なきまでに粉砕された限界オタクが書いた怪文書です。本編のネタバレを大いに含みますので未読の方は見なかったふりをしてブラウザバックしてください。ネタバレどんとこい!!の方か既に履修済みのお人のみお先へどうぞ。
また興奮のまま書き綴った文章なのでいつにもまして頭がおかしい内容の文章です。正気を失ってからが本番ではありますが、狂人の文章のため適当に読み飛ばしてください。申し訳ございません。



無いならば
作ってみせよう
おれの推し

ibuki 心の一句

出典:民明書房「限界集落オタクかく語りき」



そんなノリで毎日を生きている、十数年前に完結してからほとんど供給のない漫画に狂い続けているオタクこと、ibukiです。

おれの推し、安藤潤也。その笑顔は春の陽だまりのよう。心優しくて、実の兄のことが誰よりも大好きで、どこまでも一途な太陽のような少年。そしてその兄を喪失したことで数奇な運命に呑み込まれ、その中で変貌していく、あまりにも美しく鬱くしい16歳。それがおれの推しです。
あのトンチキ弾丸列車ブレットトレインをきっかけに再燃してから、安藤潤也というおとこは大いにおれを狂わし、おれが今までやったことのないようなことを次々としていくための原動力となりました。潤也さんかわいいね。

ある意味大須賀バース版「マリアビートル」、もとい「マリアビートル Hollywood Remix」だと思っている。おれは原作もこっちも大好きです。↓

しかし安藤潤也、もとい「魔王JR」、公式からの供給がほとんどない。すっごく昔の漫画なのでしかたない。
ならば推しの供給は自分で作るしかない。作るしか道はないんだよ。限界集落のオタク舐めるな。ビバDIY。心は手作好太郎。


そんな精神で作り上げてきた安藤潤也の概念はほんと増えていくばかりです。ねんどろ改造ドールから始まり、推し香水2本、推しカクテルの経験は数知れず、推しの概念アクセオーダーメイド、そして私物に増え続けるオレンジ色の小物──と、傍から見れば頭おかしいんじゃないかと思われかねないレベルで、おれは安藤潤也というおとこに狂い続けています。現在進行系で。今ではすっかりオレンジ色のものを見ると「潤也さんだぁ(白目)」と感じるようになってしまいました。おれは全然普通だよ。(ノルマ達成)

安藤潤也は心の養分。


おれ「そうだ、名古屋へ行こう」(突発)


そんなおれですが安藤潤也と同じくらいに、一人旅が大好きな人間でもあり。1年に1度はどこかへ一人旅に行かないと死んでしまう病にかかっていてもおかしくないおれは、欲望のままに名古屋行きの赤い近鉄特急のチケットをポチり、名古屋旅行の行程を組み立て始めました。
近畿日本鉄道が誇る赤い特急、あまりにも楽すぎてもうおれ今後の名阪間の移動はこれじゃないと満足できないかもしれない。(脱線)名阪間を移動するオタクはみんなひのとりに乗ろう。(ダイマ)


そして名古屋でなにをしようかと。数多の観光地のガイドブックだったり、インターネット上の海をサーフィンし続けるうちに。心のどこかでは新たな「推し活」の機会を求め続けていたおれは、その店を見つけました。


おれ「ア!名古屋にも推し香水あるやん」


そうと決まれば限界オタク、行動せずにはいられない。

某胡乱の人外境分散型SNS(みんな知ってるね)のお仲間、名古屋在住のかわいいかわいいひつじさんにお声がけし。こうしておれは人生3度目の推し香水づくりに臨むこととなったのです。


限界オタク、人生3度目の推し香水を作る。


今回お世話になったのは名古屋市にある、アロマハウス「LOVEHOUSE」さん。推し香水作り以外にも、コスメなども作れてしまうという、なかなか守備範囲の広いアロマ専門店です。アロマ関連ならなんでもできちゃう。先人たちのレポの通りかなりのお洒落空間で、入った瞬間におれのドーパミンもドパドパです。こんな限界オタクが入ってはいけない空間な気もしますが、あたたかく迎えてくださったお店の方、ありがとうございます。

lovehouse-japan.com/lovehouse-nagoyasakae.html

おれがこれまで作ってきた2つの推し香水は、おれが解釈を怪文書にしてしたためたり、それらをカウンセリングで深掘りして伝えた「推しの解釈」を、調香師さんが汲み取った上で「推しの香り」として出力してくださるかたちのものでした。自分の解釈からプロフェッショナルの技を加えられて、創り出される唯一無二の推しのにおい。それもまたとても素晴らしい経験なので、在庫無くなったらまた再注文しようとおれは思っています。


しかし今回の香水作りは、一味違う。


お店の中にずらりと並ぶ、たぶん80種類以上はある様々な香りから、3つの「おれの解釈する推しのにおい」に近いものを選んで、自分でその割合を考えて「推し」を作る。それがLOVEHOUSEさんの香水作り体験の在り方です。

他人の解釈の一切入らない、自分の中の妄想解釈のみで作り上げる、自分の推し。
ただし頼れるのは自分の鼻と、解釈と、某天才作曲家アイドルがよく言うところの「霊感インスピレーションのみ。ある意味では自分のセンスだけで推しを作り上げないといけないという、書いてみるとかなりハイレベルなことを要求される時間でもあります。


しかし、おれはこのためにここまで来たんだ。
他人からお出しされる安藤潤也の解釈、死ぬほど好きだ。もっと増えて。
それでも自分の解釈だけで作る安藤潤也も欲しい!!!!


いつも心にこの精神。限界オタク心の支えです。

店内に並ぶ数多の香りのサンプルを嗅ぎまくりながら、相方に優しく見守られながら、3〜40分かけてどうにか3本のにおいを選び取り、そのにおいを配分を考えながら自分で調合していきます。全ては安藤潤也のにおいを、自分の手で作り上げるため。推しを探し求めるのに終わりなどないのだ。(真理)
この調合の作業がとても楽しい。ハリー○ッターシリーズにおける、魔法薬学の調合の授業を受けているような感じで。1滴1滴、スポイトでアロマエッセンスを小さなビーカーに移し入れ、1滴においを継ぎ足すごとに香りのバランスを確かめて調合を行うおれは、あの瞬間だけホグワーツ魔法魔術学校の魔法薬学の教室にいたような気がします。スネイプ先生絶対にどこかにいそう。いるでしょ。絶対にいる。

楽しい魔法薬学の授業が終われば、香水を瓶に詰め替えて、追加料金はかかるものの瓶につけれるチャームを選びます。


おれ(どのチャームもかわいいなぁ、どれが一番潤也さんっぽいやろか)
鳥の羽の形のチャーム「やぁ」
おれ「ミ゛(絶命)(あにき……)」


鷹の羽は言わずもがな劇薬。みんな知ってるね。

最後の最後であらぬところから背中を刺されたものの。(これどう考えても兄貴じゃん)
どうにかしておれは人生初の、「自分の解釈だけで出来上がった推し香水」を作り上げ、大阪へとお持ち帰りしたのでした。

この後も潤也さんは人生初の名古屋を満喫。かわいい。



人生3度目の推し香水、ご開帳。



潤也さんの色に兄貴のチャーム。


今回の推し香水を作成するにあたり、選ばれたのはこの3つの香りでした。

・タイガーリリー
・ブラックオーキッド
・スイートパチュリ


タイガーリリー。初めて聞くお花の名前ですが、調べてみると「オニユリ」の別名だそう。まさに潤也さんみたいな燃え上がるオレンジ色の花弁に、虎や豹のような黒い斑点がついたオニユリの見た目。そうですよね豹柄といえば潤也さんのワードローブですよね。豹柄ストールに豹柄ジャケット。えっちですね潤也さん
見た目でもこのように潤也さん成分が強いんですが、オニユリの花言葉も「華麗」「陽気」「気高さ」と、潤也さんみを感じるものばかり。試香した匂いも甘くて可愛らしいこのお花の香りを、おれは潤也さんの「光」の象徴ととらえました。


ブラックオーキッド、和訳すると「黒い蘭」。先にパチュリとタイガーリリーの香りを決めていたおれ、なんかもう一つ潤也さんの「色気」成分が欲しいなと思っていたおりに、目に止まったのはこのにおいでした。
コクラン(黒蘭)の花言葉は「希望」。潤也さんのエッッッッさを出すには花言葉的には違うか……?と思いつつ、とりあえずにおいを嗅いでみたおれ。


おれ「エッッッッッちなにおいする(白目)」


のちに調べてみたところ、かの有名ブランド「トム・フォード」が作り上げた同名の香水を意識して作られたにおいのようで。大元の香水はあのマイケル・ジャクソンが愛用していたなど、かなり名だたる香水のようです。

制作コンセプトは「官能性、妖艶さ、夜の闇」だそう。
えっちだ……たいへんえっちだ……(末期)


スイートパチュリ、言わずもがな、これまでの2つの香水でも含まれていたにおいです。
スイートと名前がついているだけあって、おれの想像していたパチュリよりも少し柔らかく甘い雰囲気を纏っています。ちょっとパチュリの表現してほしい潤也さんの一面とは違うかな?と思いつつも、ここまで共通して調香師様たちからお出しされた香りなら、やはり入れないとおれの解釈する「潤也さんのにおい」ではないような気がして。最後に、ではなく真っ先に、おれはパチュリのにおいをえらびました。なんならパチュリって名前を見つけた瞬間に反射的に手を伸ばしてたよおれ。
ちなみにパチュリの花言葉は「隠蔽」。ボロボロの心を隠して、傷だらけの魂を隠蔽して夜をゆく、彼の姿にもどこか重なるような花言葉です。うつくしいねおまえは。どこまでも。


さて、自分で作り上げた推しの香りと向き合う時間がやってきました。


手首に軽く一吹き、指先で擦って、「自分の解釈だけで作り上げた」安藤潤也というおとこのにおいと、向かい合います。


ファーストノート、じゃなかったトップノートの第一印象はとても甘い。オニユリの花ってこんなに甘い匂いがするんだと、改めて初めて嗅ぐその花の匂いに、思わずおれの頬もふわりと緩みます。
甘くてふわふわとした、ついつい香りを嗅ぎたくなるようなそんな香り。本当に甘くて、ずっと顔を埋めていたくなるような、そんな甘いお花のような香りがする。
「来るものを拒まず、入ってきた人間全てを笑顔にするような春の陽だまり」とは、おれが安藤潤也というおとこの笑顔を表現する時に使いがちな言葉なわけですが、その陽だまりの中に愛らしく咲いているオレンジ色のお花、というイメージ。なんならオレンジ色の花畑の中にたたずむ潤也さん。とてもかわいい。あまりにもかわいい。

これまで潤也さんの香水は2本作ってきて、1本目は甘くまろやかな(えっちな)香り強め、2本目はどちらかというと爽やかさと、鋭さや苛烈さすら感じさせる香りが強めときていました。どちらのにおいもおれはとても大好きです。今回のトップノートはどちらともまた違う感じ。一番近いのは1本目のミドルノートかもしれないけど、1本目のミドルノートはイランイランが入ってるのでかなりエッッッッでもあるんですよね。けど1本目のミドルのメインはあくまでも「サボンノート(石鹸のにおい)」なので、それに近いなと思った瞬間、おれの頭の中には「お風呂の中の安藤潤也」というあほな妄想が浮かびました。おれは全然普通だよ。(2回目のノルマ達成)

いや本当にこのトップノート、一度嗅ぐと本当にお風呂上がりの安藤潤也としか思えないんですよ。安藤潤也の髪の毛のにおい。安藤潤也があの髪の毛をお花の匂いのシャンプーで洗ったあとのような。バニラのように甘くて、それでも決して甘ったるくはなくて、まろやかでふわふわとした甘いにおいがする。はいこれは兄貴が毎日のように嗅いでいるにおいですね。お風呂上がりに髪の毛を乾かした直後に「あーにきっ!!!」と飛びついてくる潤也さんのふわふわの髪の毛からは、きっとこのお花のようなにおいがするんだ。潤也さんかわいいね。おれは安藤潤也のあどけない笑顔大好き協会の会員です。安藤潤也の花開くような笑顔は健康にいい。まだガンには効かないがいずれ効くようになると、おれは本気でそう思ってます。もちろん、正気だよ。(隙あらば語録を捩じ込むストロングスタイル)


その甘くまろやかな、石鹸のような香りが徐ろに。どんどんと深く濃く、どこか艶めかしい香りに変わっていく。ミドルノートの侵食です。はい訴訟。(なにを?)

いや甘いんですよ。においそのものが一気に色を変えるというわけではなく、トップノートの甘さがそのままにおいの主体になっているのは変わらない。だけどその甘さが最初の、柔らかくふわふわとした、それこそ「石鹸の泡」みたいなこちらを優しく包んで癒してくれるような甘さではなく、どこか色気のある濃厚な甘さに変わっていく。こいつ実はやべーやつなのでは……??と頭の奥でぼんやりと思わせながらも、その妖艶さに目を惹きつけられて、囚われていくようなそんなにおい。気がついたときには安藤潤也というおとこから目が離せなくなっていて、これ以上このおとこに関わってはいけないということはわかっていながら、彼を求めずにはいられなくなるような。あ、これいつものおれのことだ。(白目)

はいもうこれは魔性のおとこ・安藤潤也のにおいです。単行本後半戦からの、めぐたん先生の画力の爆発とストーリーの急展開によって、だんだんと顔つきが「雄」の色気を纏っていく安藤潤也です。愛らしい子犬のような少年から、美しく獰猛な色気を纏わせる手負いの獣へ。めぐたん先生の画がどんどんと凄みと色気を帯びていく様を、においで味わえるような濃密な感覚に、容赦なくおれの頭は灼かれていきます。おまえのような16歳がいるか、いてたまるかと言わずにはいられないほどの、ぞっとするほどの危うい色気を帯びていく安藤潤也。まるで静かに光る日本刀の刃に波打つ、荒々しい炎のようなかたちをした刃紋のごとく。特に7〜8巻あたりの潤也さんの変貌、とてつもなく美しく鬱くしくてエッッッッでいいですよね。ジョーダンバットで粉砕される椅子になりたい。あの歯を食いしばった獣の形相を真下から見上げられる椅子になりたい。(末期)

いつ見てもヒュッとなる一瞬。脚長くてえっち。

いいですか安藤潤也は16歳です。本来なら高校でクラスメイトとキャイキャイ騒いでバカやってるような高校生です。それなのにこの危険で妖艶な色気よ。はい訴訟。どう考えてもだめ。合法ドラッグですこれは。吸う劇薬だよどう考えても。


そしてその甘く色気のある香りの影からじわりと。時間が経つにつれ草のような、土のようなにおいが滲み出してくる。決して不快ではないけれど鼻の奥に軽く爪を立ててくるような、どこかハーバルな、おれの大好きなパチュリのにおいです。このにおいがふわり、と後ろから滲んできた瞬間に、あの潤也さんの「いい笑顔」の数々を否応なしに思い出してしまい、高揚感と本能的な畏怖で身が竦む。

一本目の香水でも二本目の香水でも、ラストノートのひとつとして必ず潤也さんに使われていた、土や大地を感じさせる仄暗いにおい。湿り気を帯びていて、ざらりと一瞬だけ鼻腔を舐めていく、お香とか墨汁にも似たにおい。このパチュリのにおいが最後に顔を覗かせてくることで、それまで柔らかかったり艶めかしかったりはしつつも、ベースは一貫して「甘い」ものだった潤也さんのにおいが、一気にきゅっと引き締まるのです。甘さと優しさと艶かしさの後ろから、徐々に潤也さんの「影」の部分が姿を滲ませてくる感覚。本当にエッッッッですね。思わずないはずのモノが大興奮しt(ここで限界オタクは背後からおれの羞恥心に殴られて地に伏せりました)(おれは全然普通だよ)

パチュリのにおい、湿った土だったり墨汁だったり、全体的に「黒」や仄暗い色を連想させるのがこれまたたまらないのです。しかもそれが甘いトップノートとミドルノートの中に、まるで通奏低音のように滲んでいるのだからまたよろしくない。
そうなんですよ安藤潤也は、決してその後ろ暗い部分はあけっぴろげにしないし、むしろできるならそういったものとは無縁でありたいおとこなんですよ。おまえは優しいおとこだからね。安藤潤也というおとこは基本的には「陽」の存在であって、後ろ暗いものとは無縁の存在であって──それでも、いざとなれば牙を剥く準備はできている。そんな姿そのものなんですよこのラストノート。甘くて優しくて色気があって、それでもその内側には、大切なものを守るためなら手を汚すこともいとわない、美しいと思えるほどにおぞましい意思も隠し持ったおとこ。ラストノート嗅いでるその間にも、おれの脳内には単行本9〜10巻あたりのあれやこれやが鮮明に駆け回っておりました。

いや本当に、名言(迷言)製造機と化した終盤戦の潤也さんは本当におれの情緒によろしくない。何回読んでも、何回目にしても、あの時の寺原父を前にした心からの咆哮で嗚咽するおれがいます。安藤潤也ほんとうになんなんだおまえ。おれは2年近くおまえを推してるけど、いまだにおまえがわからない。ただわかるのは、おまえがどこまでもうつくしくてかわいくて、どこまでもやさしくてかなしいおとこだということだけなんだ。訴訟。(この文章は安藤潤也をこじらせまくった限界オタクが嗚咽しながら書いています)


情緒を目茶苦茶にされながらも、寝る前にこの香水を手首にシュッシュしてたので、朝起きてすぐににおいの残り具合を確認してみました。


おれ「潤也さんの……残り香………」


潤也さんのラストノートはパチュリのにおい。すなわち、安藤潤也というおとこの「影」の部分、後ろ暗いところのようなにおいなわけですが、おれの手首から香ってきた潤也さんの残り香は、また違う印象をおれに与えました。

甘さは消えて、ほんのりとパチュリ独特の、草と土が混じり合ったような、それでもわずかに甘さの混ざったにおいが手首から香ってくる。注意して嗅がないとわからない、それでも鼻を近づければ確かに香るそのにおいが、おれには


まるで「お香のにおい」に思えたんですよね。


それはまるで潤也さんが。すべてを終えて、兄貴に救われた潤也さんが、静かに兄の仏壇にお香を捧げて合掌した直後のような。兄貴のいる天国に向かって伸びていく、潤也さんが火をつけた線香から立ちのぼる、思いの道筋のような。
永遠に続くとも思われた、長く苦しい泥濘のような、絶望と嘆きの夜の奥底から。這いつくばりながらも、穢れに塗れながらも、兄に導かれてようやく抜け出して。穏やかで少し哀しげな笑顔を浮かべながらも、詩織ちゃんと並んで兄貴に手を合わせる、安藤潤也というおとこの姿を目の前に見たような、気がしました。


こんなの情緒目茶苦茶になるじゃないですか。どうしてくれるんだ。(これらすべてはおれの強めの幻覚です)


いやもう本当にそうなんですよ。これまで作ってきた推し香水でも、最後に香り立つパチュリのにおいは潤也さんの影の部分、潤也さんの「魔王」としての顔を覗かせてくるような要素が多かったのに。ここに来てパチュリの残り香がその影の部分から、美しくもおぞましいものから、時間を経ていくことで静かで一途な「祈り」の象徴に変わっていく。まさにおれが解釈する安藤潤也というおとこの有り様そのものです。

なんなのだこのにおいは。おれの性癖ドストライクすぎて情緒がバグを起こしている。おれはまた調香師さんに情緒をどこまでも破壊されるのか──と天を仰いだその矢先

おれ「ア!このにおい調香したの、おれ自身だ」


こんなラストノートの残り香になるとは予想外のことだったとはいえ。自分で自分の墓穴を掘っていた、というどうしようもない事実を思い出し、おれは改めて頭を抱えて悶絶することになりました。合掌。


自分で作った推し香水で、見事に墓穴を掘ってしまったおれは、やはり推しに狂いすぎて少し馬鹿になっていたようです。予想できるかこんな結果。(最高)

しかしながら今回の推し香水づくり体験、とても楽しい経験であったと思ったので、また今度名古屋に行く際は兄貴のにおいを作ろうと思います。あと某眼鏡がチャームポイントなアイドルも某天才作曲家アイドルも某僕のスパイスを追い求める小学生教師もほしい。強欲。(全員わかった人はおれと握手だよ)
名古屋に行かれる方も是非どうぞ。自分で作って浴びれる推しの概念、なんやかんやで最高だよ。

そして皆様。
「魔王 JUVENILE REMIX」と大須賀めぐみ先生を。
なにとぞ、よろしくお願いいたします。安藤潤也はいいぞ。(ダイマ)


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