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FinOpsの重要性と顕在化する課題への取り組み方法について

今回は、FinOpsの役割とインテリジェントな自動化について、および FinOps によってどのように予測と実際の支出を一致させ、よりコスト効果の高い、持続可能な IT 運用を実現できるかを解説します。 

<FinOps の概要と FinOps が重要な理由 >

現代のアプリケーションやインフラストラクチャーにより複雑性が増しているのにもかかわらず、新規のクラウド・ユーザーの多くは、オンプレミスのときと同じように、パフォーマンスのリスクを軽減する手段としてリソースを過剰にプロビジョニングしています。つまり、コスト削減と効率性が不可欠な時代に、必要以上の支出をしているのです。 

FinOps は、この無駄を排除することを目的とした、クラウドの財務管理の実践です。”FinOps Foundation”は、次のように示しています。「FinOps の中核にあるのは、文化的実践です。FinOps により、各チームが自分たちのクラウド・コストを管理できるようになります。一元化されたベスト・プラクティス・グループのサポートを受けつつ、全員がクラウドの使用に関して所有権を得ます。エンジニアリング、財務、製品などを含む部門横断型チームが連携することで、より迅速な製品の提供を実現すると同時に、財務管理と予測可能性を向上することができます。」

<FinOps の課題 >

ITリーダーの 81% が、経営幹部によってクラウドの支出を削減するよう命じられています。企業の 24% が、インフレの直接的な結果として自社クラウド・サービス全体でコストを削減する方法を検討しています。

組織がコストを削減し、クラウドの投資収益率を最大化しようとする中で、その多くが FinOps に目を向けるようになっています。2022 年の「State of FinOps Report」によると、FinOps プラクティショナーは、 

ネイティブ・ツール、内製ソリューション、サード・パーティー製ツールを含む、平均 3.7 個のツールを使用して、クラウド支出を管理しています。しかしながら、このようなツールの組み合わせは、予測された支出と実際の支出の間のギャップを狭めることに効果を発揮していません。41% の回答者が予測された支出と実際の支出の間に 10% の差異があると報告しており6、33% の回答者が 20% の差異があると報告しています。クラウド支出が依然としてまったく予測不可能な状況の中、2022 年のクラウド支出においてかなりの割合が無駄であったと報告されたのも当然です。 

*Source:451 Research/IDC Cloud Pulse 2Q22/FinOps Foundation/Flexera/Venture Beat

<一般的な FinOps のアプローチでは課題を解決できない理由 >

典型的な FinOps 戦略で予測されたクラウド支出と実際のクラウド支出の間のギャップを狭められていない理由は主に 3 つあります。 

1. コストの可視性が十分ではない
2. コスト最適化のアクションを取ることは難しい
3.コスト最適化の推奨事項を手動で実行するのには限界がある

<お客様が今すぐクラウド・コストを削減するために IBM が提供できる支援 >

現代のアプリケーションとインフラストラクチャーのスケールや複雑さにより、洗練されたコスト最適化ソリューションが求められています。IBM Turbonomic アプリケーション・リソース管理が提供する継続的な最適化により、お客様のチームは安全に自動化を実現して、パフォーマンスを保証しながら、コストを最小限に抑えることができるようになります。IBM Turbonomic を使用する組織は、6 カ月以内にクラウド支出を 33% 削減し、投資収益率 (ROI) 417% を達成しています。

*Source:Forrester

<IBM Turbonomicの機能>

アプリケーション重視のトップダウン・アプローチを使用して、分析エンジンが IT 資産を検出し、アプリケーションとインフラストラクチャー全体のすべてのリソースの関係性をマッピングします。このフルスタックの可視性を基に、信頼できるアクションを継続的に生成し、ハイブリッドクラウド環境やマルチクラウド環境、またはコンテナ化された環境でのパフォーマンスの問題とコスト超過を防ぎます。 

他の最適化ソリューションとは異なり、IBM Turbonomic の自動化は組み込み可能で、クラウドと ITOps チームがこの自動化を組織内のあらゆるパイプライン、Infrastructure as Code (IaC)、IT サービス管理 (ITSM)、またはコミュニケーション・ツールと統合できるようにします。また、アプリケーションのパフォーマンスや動的なリソーシングの相関的な影響など、ビジネス・インパクトを目で見て確認できるよう可視化します。このビューにより、アプリケーション開発者は、自動化とそれが顧客体験に与える影響を信頼できるようになります。 

<クラウド支出を6カ月以内に33%削減する方法>

ステップ1:最適化の機会の特定 – IBM Turbonomic をお客様の環境に接続します。これには 1 時間もかかりません。 

ステップ2:お客様に合わせた IBM Turbonomicの自動化– 運用化を目的として設計されています! 

ステップ3: 結果の確認 – IBM Turbonomic を使用する組織は、予算目標とエンド・ユーザー体験の間で妥協する必要はありません。 

今日からクラウド支出を制御できるようにしましょう。今こそ、信頼できる自動化で、クラウドとデータセンターの消費を安全に削減するときです。

<コストの最適化を超える: より持続可能な IT がもたらす付加的なメリット >

サステナビリティー戦略には、さまざまなビジネスに特定のさまざまな運営を通じて排出される排出ガスや汚染物質を考慮した包括的なアプローチが必要です。 

パブリッククラウド・プロバイダー各社はクラウド・コンピューティングに関して、クラウドのサステナビリティーの責任を負うのはパブリッククラウド・プロバイダーであるが、クラウド上での持続可能な運用の責任を負うのはお客様であるとしています。動的リソーシングの自動化によりハイブリッド環境およびマルチクラウド環境で効率を最大化することは、クラウド上での運用に責任を持ち、カーボン・フットプリントを大幅に削減する最も即効性とインパクトのある方法です。 

お客様環境における無駄を、パフォーマンスを損なうことなく排除することは、パフォーマンス、コスト、カーボン・フットプリントが理想的に交差することを意味します。この、コストと二酸化炭素の排出量の両方を削減する「Win-Win」の機会を逃す手はありません。 

<まとめ> 

FinOps の規律は急速に進化しており、近い将来 FinOps は、IT 支出がドル単位でビジネス価値の何らかの測定に直接紐付けされるところまで成熟するでしょう。この実践は「単位当たりの経済性」と呼ばれます。組織が自社のクラウド・コストやビジネスの成功を示す指標について理解を深めるにつれて、サービス・レベル指標 (SLI) とサービス・レベル目標 (SLO) が、組織が目標を設定し、クラウド投資の収益率を最大化するために不可欠となるでしょう。

**IBM Turbonomic の製品情報はこちらから

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