会社で出世したいとか言う意味のわからない欲望は放棄した

コロナの影響からもう1年以上日本に帰っていませんが、自分が日本人であることを思い返すために早く一旦帰りたいと思っています。国境を行き来することがこんなにも面倒で苦痛を伴うことになろうとは、まさか自分が生きている間にこんなことになるとは思ってもみませんでした。

まさかこんなことになるなんて、この10年近い間に何度思ったことでしょうか。災害然り疫病しかり、次は戦争が起きるなんてまさかありえないとも言い切れません。

コロナの影響から私の会社での仕事に対するスタンスもかなり意識が変わったと思います。かなり客観的な視点から会社の行く末に疑問を持てるようになりました。この1年間で駐在員のストレスというのはかなり激増しており、体調や精神を崩す駐在員も少なくありません。ここまで追い詰められる必要が本当にあるのでしょうか。

中国の駐在員と言えば、前線の泥沼にはまって戦う兵士のようなものでしょうか。もともと苦しい立場なのですが、より一層苦しくなってきている気もします。景気の良い話もありますが、日本企業の相対的な力の低下によって自信も失われつつあります。

しかし日本の本社は変わろうという気はあまりないようです。表面上いろいろな施策を打っているように見せかけてはいますが、なにそれ?と言うようなものばかりで到底納得できるものではありません。近いうちに万策尽きたなんて言うことにならないように頑張っていただきたいものです。

わたし自身の内的変化としては、会社にて出世しようと言う意欲が完全に消失したことがあります。若いうちは会社に入った以上は出世しなければならないと言う謎の強迫観念にさいなまれておりました。これは私の父親の影響がかなりあるとは思うのですが、いろいろと説教を受けていた学生時代や入社したての頃はまだ父親の意見をいやいやながらも聞いて潜在的に服従していたから仕方ないかもしれません。

しかし長年親との距離を保ちほとんど接触もしないで自分の内面を見つめてきた結果、私自身は出世する意欲もそれほどないことに気づきました。もちろん家族を養うための生活費を稼ぐと言う事は必要です。しかしただ偉くなりたい、出世がしたいと言う思いはただの幻想に過ぎないと思い至りました。父親を中心に刷り込まれた幻想だったのです。

偉くなって何がしたいのか、従業員のために己の身を削り会社の発展を心の底から願って仕事に100%邁進できるのか。私がやりたい事はそういうことではありませんでした。自分の得意分野、好きな仕事でスキルを伸ばし深め会社の発展に自分なりに貢献ができる。プライベートでは家族を大切にし、自分が理想と思う形で仕事とプライベートを両立させたい。そのように思いました。

私は比較的仕事はできると自負はしていますが、決して会社人間になって身も心も会社に捧げるなどと言う事はできない人間だと思い至りました。これは結論です。

2021年からは、この決意を持ってもう誰にも左右されず自分の決めた道をしっかり歩んでいこうと思います。

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