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20210609 出町柳〜一乗寺

こんにちは。旅行6日目、京都2日目です。

連日の旅行で疲れが溜まってきているためか、今日は7時半に起きようとしたら目が覚めたのが9時すぎ。そのままあまり気力が出ず、13時くらいまでうとうとしていました。別に体調が悪いとかではなく、もともと12時間は寝れてしまう人間です(働き始めたらどうするんだ)。

さすがに一日中ホテルにいるのも嫌なので早々に支度をして出かけます。当初は滋賀方面に行こうと思っていましたが、こんな昼下がりから遠くに行く時間も元気もないので、京都市内、出町柳の方に行くことに。

京都駅まで歩いていって、4系統のバスへ乗り込みます。河原町通りを北上し、降りたのは下鴨神社。30分くらいかかりましたので、なんなら滋賀のほうが近かったまであるけれど、まあ良しとします。

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賀茂御祖(かもみおや)神社という正式名称を持つこちらの神社は、世界遺産にも登録されている歴史のある神社。なんと神武天皇の頃(紀元前600年ごろ)からあるという話もあります。山城国一宮でもある。平安時代より21年に一度建物を新しくする式年遷宮をおこなっていたため古い時代の建物は残っていませんが、江戸時代からは建物を残すようになり、本殿が国宝に指定されています。

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きらびやかな朱の楼門を背に檜皮葺の落ち着いた建物が所狭しと建っており、風格をたたえながらもなかなか小ぢんまりとしていて良い。なんとなく全体的にお寺より神社のほうが好きです。

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蛍火の夕べ、さぞかしきれいなのでしょう。幼稚園生のころは「たべ」と読んでいました。

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参道の左右には糺(ただす)の森と言われる境内林が広がっています。こちらは平安京が造営される以前の京都の姿を残す原生林で、清流も流れていてとても風流な場所。今日も日差しが強くとても暑い一日でしたが、糺の森は涼しかったな。

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参道の途中にある河合神社に来ました。こちらは神武天皇の母である玉依姫を祀っていることから女性守護の神社として長く信仰をあつめています。

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美麗を祈願するものとして鏡絵馬があり、絵馬に普段使っている化粧品で顔を描いて奉納するというもの。なかなかおもしろいですね。絵馬を描くところには「化粧処」と書いてあり、はじめはお手洗いかと思いました。

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下鴨神社、緑が色濃くて気持ちの良い空間でした。

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すぐ先で賀茂川と合流して鴨川になる高野川を渡り、出町柳駅へ。ちなみに今日鴨川で鹿が出たらしいです。見たかった。

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叡山電車出町柳駅の構内に京都精華大学のサテライトスペースがありまして、展示に立ち寄りました。京都精華大は叡山電車沿いにある大学ですが、日本初のマンガ学部を置いた大学として有名です。現在の学長はなんとマリ共和国出身のウスビ・サコ教授。どうしてもアフリカ出身の学長という驚きで理解を終えてしまいそうなところですが、空間人類学という学問を専門としているようで、調べてみるとなかなかおもしろい研究をしています。

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劉李杰(リュウ・リケツ)さんという方の個展、「9日間雨が降り続けた」が展示中。

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ここのスペースがもともとレンタルビデオ屋だったという土地の記憶と、作家自身の記憶とを組み合わせて仮想の空間を作るという展示。ちょっとなかなか分かりづらかったですが、無数の縫い針が雨のように降り注いでいるインスタレーションはとても痛々しいもので、作家のこれまでの様々な経験に思いを馳せずにいられません。「I LOVE AND HATE YOU」と書かれた赤い紙や中国の子どもたちが夢を書いた紙は持ち帰ることができ、というか「一枚作品をもらってください」と書いてあり、もらいました。A1の巨大なサイズを8つ折りにして。

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駅の構内にギャラリーがあるというのが単純にとても良いですね。人が実際に入るかはわかりませんが、街に溶け込もうとしているスタンスが感じられます。信用金庫のATMの隣にあるという猥雑さ。東京でも鷹の台とか相原とかでやったらおもしろいのに。

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というか市原から鞍馬まで運転見合わせてるんですね。去年の7月に土砂崩れで運転見合わせとなり、再開は今年の秋の予定なのだそう。結構な工事ですね。箱根登山鉄道も一昨年の台風で運転見合わせになっていましたが、こちらの登山電車も止まっているとは知らなかった。

電車に乗るわけではなく、東の方へ歩いていきます。

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鳥貴族まで色が変わっている。この色だとロゴが高級中華料理店のそれに見えてくる。

細い道を歩くこと15分ほど、やってきました京都大学吉田寮。

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いや、すごい。すごいの一言しかない。もちろん屋外広告物条例とか大学の条例とかいろいろ問題があることは承知の上ですが(Wikipedia読むだけで笑える)、そうした文脈も踏まえた表現の自由、人間の表現力の行使として受け取ることが出来ます。アジテーションの文章もパワーがあって良いですが、孔雀の絵やネオンサインを手描きしたものなど、単純にクリエイティブとしておもしろい。いや〜これは文化として残ってほしい、というか、残り続けるでしょう。マッチ棒がんばって考えていたのですが、反則みたいな答えしか出ませんでした。

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京大の顔となる百周年時計台記念館。京大に来たのは初めて。けっこう広大な敷地があり、先程の吉田寮なんかは平安神宮も至近です。東大と京大は二次試験で社会が2科目いると思い込んでいてずっと敬遠していたのですが、調べてみて京大は社会1科目で良いと気づいたのは受験も終わったあとのこと。受験前に知ってたら受けてたかもしれない。総合人間学部行きたかったデスネ…。

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こちら、京ぴょんです。

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元田中にある喫茶店、珈琲焙煎所旅の音にやってきました。もともと美術学校だった場所をリノベーションした施設、THE SITEの中に入っていまして、店内もとても素敵な空間。コーヒー豆や雑貨を売っていたり、コーヒーセミナーもやっているみたい。プリンを食べに来たのですが、「コーヒーゼリーの花ようかん」なるものに惹かれて注文。

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まず、見た目がかわいい。一口食べると、コーヒーゼリー、コーヒーようかん、ミルクようかんの優しい甘さに、ミントとラズベリーが軽くアクセントを加えていてとってもおいしい。コーヒーはキャラメルのような甘みがあるというグアテマラを選択。そういわれるとそう香ってくるので本当にそうなのでしょう(?)口当たりは軽いですが、ようかんの甘さと合わせても風味がきちんとあり、おいしい。素敵な午後のひとときを過ごせました。

一乗寺方面へ歩いていきます。途中に古書店があったので寄ってみたら、美術の本がたくさんあり思わず長居。小牧源太郎の展覧会カタログを買ってしまいました。小牧源太郎は京都のシュルレアリスム画家です。

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再び一乗寺へと歩いていきます。

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やってきたのは恵文社一乗寺店。一乗寺といえば、という感じの本屋さんです。

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ここに来るのは2回めですが、東京を含めても一番過ごしやすい本屋とさえ言えるかもしれないくらい好き。毎回「あれ、こんなに広かったっけ」となり、くるくると店内を回ってしまいます。本のセレクトも幅広く、リトルプレスの棚もあります。平日の午後ということで人も少なくて1時間も過ごしてしまいました。いくらでもいられる。

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1時間の経過がわかる2枚め。

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お買い上げしたのはこちらの4冊。衝動買いがすぎる。『京都町中華倶楽部』は見た途端にお買い上げ〜といった感じでした。『短歌の世』もリトルプレス。榊原さんも橋爪さんも笹井宏之賞受賞の歌人です。

そして一乗寺といえば、京都で一番のラーメン激戦区でもあります。カフェ、本屋、ラーメンと私の好みすぎてこわい。

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食べログ百名店にも選ばれている中華そば高安に来ました。牛すじの入ったスジらーめんと、唐揚げを注文。スープは豚骨と鶏の白濁したスープで、甘みが強くてテロテロしてうまい。そしてやはり京都のラーメンはねぎが美味しいですね。ねぎ増しにすればよかった。唐揚げもこれで3つなのですが、かなり巨大。カレー味の効いたジューシーなからあげでこちらもうまい。食べきれなかったので袋をもらって持ち帰り。

一乗寺は本当に良い街なのですが、京都駅からの交通の便が悪いところだけが難点です。電車だと出町柳と東福寺で乗り換えなければなりませんし、バスにしても京都駅に行くには一乗寺駅から10分ほど歩いて高野交差点か白川通りのバス停に行かないといけません(四条河原町行きのバスはあるけど)。ただ、それを考慮してでも毎回来たくなるような素敵な街です。まだまだカフェもラーメン屋も開拓したいし、東側には素敵なお寺もあるようなので、また来たいですね。

高野交差点まで出て、イズミヤで買い物をして、バスに乗って帰宅。午後からではありましたが、そのぶん心の余裕を持ってとても良い一日を過ごせました。とかいいつつ16000歩歩いていましたが。それでは。

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