3年かけて大学院を修了したのでその話
デジタルハリウッド大学大学院を修了しました。DCM修士ってやつをもらいました。デジタルコンテンツマネジメント修士です。
大学院入学〜卒業までをさくっと振り返るnoteです。さくっと。
入学前
数分で変わる世界なら誰にだってチャンスはあるんだろうね
でもここから運命論は乱されて
踏み入れたやつから順々にシードを取る冷徹な仕組み
UNISON SQUARE GARDENさんのInvisible Sensationが私の大学院生活にぴったりだったので、今回はこちらを引用しながら書いていきます。YouTubeではショートバージョンになりますがSpotifyとかで聴けるのでぜひ...
社会人になってみて、新人の意見を聞いてすらもらえないというのを経験しました。大学時代の制作経験でアイデアを話しあうこと自体は慣れていたのですが、明らかに私の時だけ話を聞いてない人というのが会議にいて、最終的に提出した内容が私の初期アイデアと同じなのに他の人のアイデアだということになっていたり...モヤモヤが何度かありました。
今思えば、私の説明の仕方が悪かったりしたのもあると思います。でも、頑張ってるように見えないとか、理解しないと動けないとか、実際に意見としていただいたこともありました。それじゃダメなの?みんなとおなじように、全力で元気に言われた通りに物事に取り組まないと新人らしくないの?とモヤモヤしたわけです。
先に会社に入り、経験のある先輩たちがシードをとって、私にはチャンスすらないのかも。そう思うことが増えたタイミングで若手だけの仕事があり、自分の企画が通りました。先輩たちのサポートはとても大きかったけど、意見を出す権利を得ることの大切さ、を感じたのがこの頃です。
ここで企画を作って仕事をする。それはいいけど、私も先輩たちみたいになるのかな?と不安になりました。それと同時に週に5日働いて土日に休む、ずっとプロジェクトがたくさんある働き方に疑問を持ち、会社員を辞める決意をしたのです。
その時に思い出したのが、学部時代に当時大学院の事務局長だった池谷さんに言われた言葉です。
必要だと思うタイミングでまた相談してください
デジタルハリウッド大学に通っていたので、大学院は進路の選択肢としてありました。私も検討をしていて、実際に大学院のスタッフ方に大学院の説明をしていただき、願書も用意までしていたんです。(内定のため受験はしなかった)就職をすることに決めたという話をした時に、就職も大学としては成功だから嬉しいことだという内容とこの言葉をいただきました。
まだ何を研究したいかなどはわからなかったけれども、高校までの生きづらかった私が変われた大学にまた戻れば人生が変わるかもと思い門を叩いたのです。
入学(2019年度)
入学してすぐにフューチャーゲートキャンプという合宿がありました。愛されるビジネスづくりと自分のなかにある研究テーマの上位概念化などをして「もしかして自分もビジネスってつくれるのかも」と思うきっかけをいただきました。同期入学の方々やサポートで入ってくださっていた先輩方とも知り合うことができ、みんなそれぞれ自分の今居る場所で違和感があって、何かを変えたいとかもっと良くしたいとか考えている人ばかりでした。
モヤモヤしながら過ごしているのは自分だけじゃなかったんだ!と思うことができて嬉しかった記憶があります。
その他の振り返りはこの辺に
とにかくビジネスすること、仕事をすること的なところを学びたくて、プロデュース関連の授業や企画寄りのクリエイティブの授業を中心に履修していました。コミュニケーションデザインラボとファッションテックラボに所属して楽しくアイデアを出し合うことをした1年間でした。
M2(2020年度)
みなさんご存知の通り、新型コロナウイルスの影響で通学ができなかったのが2年目でした。週4日くらい大学院に通い、授業前後は学友とおしゃべり、授業は対面で毎回ワクワクしていた1年目とは全く状況が違く、とにかく雑談ができなくて孤独を感じる日々でした。研究室をテクノロジープロトタイピングラボに変えてあたらしいことに挑戦しようという矢先だった&モーションキャプチャーを用いた研究をしたかったので通学ができなかったりスタッフを集めるのが難しかったりするのが苦しかったです。
また、仕事の方では法人成をしてフリーランスから会社代表になったことで、仕事がどうなっていくかすらわからず、M2での修了は断念し留年を決意しました。
私には、1年目の時の対面時代にできた仲間がたくさんいて、その仲間たちとオンラインで励まし合いながらなんとか1年を終えました。今年度一緒に卒業した17期生のみんなは、最初からオンラインで苦労したと思います。
印象的だった授業はやっぱりのびすけ先生のこれ
ここでまた引用
願えばきっと叶うなら努力なんて辞書にはないだろうね
努力だけじゃ未来は保てない 目の前の希望を頼って拾って
重宝したら一歩先へ
- Invisible Sensation by UNISON SQUARE GARDEN -
(2番の歌詞なのでYouTubeにはないです)
明日はきっと良くなる。じゃないけど、来年になったらきっと研究しっかりできるだろうと信じて、エンジニアリングを学ぶことを意識していた2年目でした。先延ばしにしてしまっていただけかなと気づいたのが年明けの2021年に入ってからだったので、ここで研究内容もしっかり見直して修了に向けて動くことにしたのです。
M3(2021年度)
自分が本当にサポートしたいのはどこの誰なのかを見直して、やりたいことを極限まで上位概念化して挑んだ修了課題制作。結局はM1のころから考えていた「自分がどこにあるのか」に戻り、趣味としてダンスをする人たちにとって便利で、そんな人たちを周りの人が応援できるサービスにしよう。と企画をまとめました。サービスとしてローンチ予定なのでそのうち告知ができるようになるといいなと思っています。
授業はアカウンティングを履修し貸借対照表などの見方を学び、経営者としてどうしていくのがいいのかということを考えるきっかけにもなりました。
研究室はコミュニケーションデザインラボに戻り、アイデアの種を集めることやそれを企画として花にするためのことなどを改めて学び、身につけ流ことができたと思っています。
1年を通して、研究室の存在があまりにもデカかったので改めて感謝を
修了式
学部と合同の開催、ついつい学部時代も思い出してしまい自分の頃と全く違う学部の後半を過ごした後輩たちに対して悔しい思いと、それでも友人と支え合って乗り越えたという学部首席のスピーチに感動し、大学院首席の友人の言葉を聞いてこの人と知り合えたことが財産だなと思ったりしていました。
学長の祝辞はすでにnoteに上がっているとのことでここで読めます。激励の言葉って感じでグッときました。
大好きな人がたくさん増えました
だけどいつか誇れるくらいには人生はよくできている
だから、生きてほしい
- Invisible Sensation by UNISON SQUARE GARDEN -
ひたすらサビではないところを引用していますが...(もちろんサビはめっちゃいい)
考えすぎてモヤモヤすることが多い私にとって、大学院という考えることを求められる場所はとても居心地が良く、それぞれが意見を出し合ったり情報交換をしたり、そんな雑談に価値を見出せる、そんな時間でした。
また会いたい、定期的に会いたい、と思える仲間ができたことが一番の財産です。年齢も仕事も何もかも違うけど、間違いなく私の大事な友だちです。
それぞれがそれぞれの作るべきものを作り、それぞれの世界を変えている。未来に向かって動いている。
大学院で出会った人たちは、世界を作る人たちでした
この輝かしい青春の日々を戻りたい過去ではなくて、人生のひとつのポイントにできるように、これからも走っていきたいと思います。
最後に
M1のとき、最寄駅につくのが日付を越すからと少し手前の乗り換え駅まで車で迎えに来てくれた母に、とびきりの感謝をこめて。
サポートいただいた際には全額作品制作に使わせていただきます。