彼のこと(2)

思い出すだけで
苦しくて
甘酸っぱい当時の気持ちを
今でも味わせてくれる

中学3年生、念願の同じクラス
ちょっとだけ泣いた気がする
ほんとは中学1年生から同じクラスがよかったけれど
運悪くなれなくて、
そうこうしてるうちに
わたしより先に、彼に彼女ができた
彼曰く、
「もうすぐ引っ越すらしいから引っ越すまで
とりあえず付き合おうかな」
って
それを聞いたわたしはほんとに怒って
学校で話しかけられても
ぜんぶ無視してた
でもほんとはいつも目で追ってたんだよ
彼が気づくまえに逸らしちゃってたけど

例えば
全校集会のとき
全校朝礼のとき
当時は彼とわたし同じくらいの身長だったから
横見たら、彼が見えた
あとは、部活のとき
お互い運動部だったから
彼がサッカーしてるとき
横目でよく見てた
また走ってるな〜とか
ドリブル練習かな〜とか
話さなかったけれど
話せなかったけれど
いつも彼を追ってた気がする

中学2年生
わたしは初めての彼氏ができて
すごく浮かれていた
彼と同じサッカー部の１つ上の先輩で
ほんとに浮かれてたから、
彼に離れていかれちゃったな
話しかけても愛想悪かったり、
部活中は、その先輩ばかり見てたって
後からゆわれた
付き合って3ヶ月くらいで
受験だからってゆわれて
振られたけどね

中学3年生
念願の同じクラス
嬉しくてちょっとだけ泣いた
そういえば、メアド知ってたはずなのに
ぜんぜん連絡しなかったな、卒業するまで
ここでも席を勝手に変えたりして笑
前後とか隣とかはよくあった
でもこの時、わたしはまた違う部活の人が
好きだったんだよな〜
彼にも彼女？がいたはずだし

でも忘れられない瞬間がある
席が前後だったとき
これだけはハッキリ覚えてる
わたしの誕生日、
実はゾロ目なのねその日、
授業中に
全てゾロ目にして
こっそり
「お誕生日おめでとう」
ってゆってくれて、
何かの気持ちが愛に変わった

心底、この人を愛おしいと思った
この瞬間に、わたしは生涯この人と一緒にいる
そんな気がしてた