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きっかけ話

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体験談やら転機やら、私を作っている要素になった出来事たち。どれからでも読めます。
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記事一覧

放課後の波止場からダイブができた最後の世代の話

今も出来るのかなー。わからんけど。軽トラの荷台に乗って公道走ってたのも最後の世代なんじゃないかと思ってる。最近とんと目にしなくなった。 海近ど田舎出身の私。部活も引退した高3の夏は、放課後に近くの海に行って、漁港湾内の波止場から飛び込んで遊んでいました。泳げないけど。笑 近くの繁みで体操服ないしは水着に着替えて、制服も学バンもその辺に放り投げて、もちろんライフジャケットなんて無しでダイブ。潮の満ち引きにもよるけど記憶では2,3メートルくらいはあった。ダイブ。 ドバシャー

おかね(概念)の話

毎度毎度、「一部両替」で引き出した1000円札にワクワクしている。 もしも今手元に1000円あったら。 この1000円は、1時間ちょっとバイトしたら手に入るお金。 ATMからも引き出せるし、箪笥貯金からも出せるお金。 Mたまご5パック、カップラーメン10個、板チョコ10枚、ウインナー3袋。 バイト先の日替わりランチ1食、コンビニ弁当2食、回転すし10皿、ドーナツ9個。 ガソリン6リットル、150キロ。汽車で市内まで5往復。 100円ショップの100円9点、200円4点、3

大卒就活のときの話

大学生の「就活戦争」、これはまさに地獄だった。 私は大学4年間をもっても「何がやりたいか・何がしたくないか」「都会に出たいのか・鳥取に留まりたいのか・田舎に帰りたいのか」、その他もろもろ、全く定まっていなかった。(今も定まってない) ただ毎日、「有効求人倍率が~」「解禁前の内定が○割~」「企業説明が~」「試験対策セミナーが~」という波に、言葉に、流されていた。 ぼんやりと(休学して、猟師の免許とか取りたい。台湾とか行きたい。ニートしたい。働きたくない。)とか思っていたけれど

はじめて講演したときの話

はじめて講演をしたのは、記録によると2015年9月、とある高校にて。 大学のサークル「虹色らくだ」に入ってきた講演依頼で、メンバー数人で話をしたと思う。 そっか、はじめに書いておくことは、「やったらしいけど覚えてない」ということかも。 持ち前の記憶力の無さや緊張や何やで、申し訳ないくらい覚えてない。 講演初めのころは特に、「普段の自分」と「講演の時の自分」の演じ分け生活みたいなことになってしまっていたので、普段モードに戻ると講演の時の記憶なくなりがちでした。 なので、当時の

ワンルームでシェルターをやった話

大学から驚くほど近い学生マンションに住んでいた頃の話。 空きコマとか昼休み、放課後になるとウチによく人が上がりこんでいました。楽しかった。 マンションエントランスのダイヤル式集合ポストの中にカギを入れておいて、ダイヤル番号を知っている人はウチに入れる仕組み。セキュリティの問題はあるけど、まぁ入られたところで苦学生の部屋に盗るものなんてないし、隠れる場所もない。ダイジョブだ、という甘判断。もとい、信頼システム。 そんな我が家は、ある日から後輩(以下坂さん・仮名)のシェルター

成人式とLGBT成人式の話

成人式、行きたくないなら行かんくてもええよ。 たいして同級生と仲良かったわけでもないし、他人の自撮りに写り込むことも、市報の「町別新成人」写真に載せられ、あれやこれやと話のネタにされるのも嫌だったので、成人式は行かないことにしようと思っていた。 そんなところへ「振袖買ってあげるからね♡」と母。いやマジか。振袖ってべらぼうに高いだろ。そんなんいいからそのまま現きn…と言うとマジでくれそうだからやめた。 上の姉2人はそれぞれ振袖を買ってもらっているので、私は成人式に長女の、卒

企業説明会を蹴ってアメ村に行った話

大学3年の時、就職活動のために企業説明会に行くことにした。 当時の私も、今と同じで迷走中。ただ今よりもっともっと「正社員でいなければ」「学歴に恥じぬようにしなければ」「親の望みをかなえねば」という思いが強かったので、なんとなく腑に落ちないながらも頑張っていました。 都会に出てあかぬけたい!自由になりたい!ということで、就職活動は大阪と東京ですることにした。このときは大阪のゲストハウスに1週間弱のステイで5,6社の説明会のスケジュールを組んでいた記憶がある。忘れました。 最

招待されたのはマルチのセミナーだった話

大学生の時。公主催のとある連続講座に通っている時になかよくなったおばちゃんがきっかけのオモシロ話。 グループワークやペアワークが多い連続講座で、毎回会ううちに仲良くなって、最終日に「終わっちゃうのさみしいね~」なんて言ってラインを交換した。 おばちゃんの投稿を何気なく見てみると、「魔法の水」「水素水」「不思議な仲間と」「宇宙ヨガ」と、並んじゃあかん言葉の数々。それぞれ単体なら平気だけど、こう並ばれたらオモロイ。 へぇ、あの人そんな感じなのか。めっちゃ普通だな~。まぁ自由!と

はじめましてのお子と散歩した話

コロナが流行る前、よく音楽イベントに行っていました。 アニソンばっかりがかかるクラブイベント「アニクラ」や、ロックDJのイベント、推しのラッパーさんやバンドが出るイベント、とかいろいろ。当時仲良くしてもらっていた人が音楽界隈の人で、県外遠征に連れて行ってもらったりもしていました。 音楽シーン、かえってきてほしいな。 それで、とあるイベントに遊びに行ったときに、小さいお子が暇そうにしているのを見つけました。親御さんがイベントの出演者で、一緒に来たようでした。その日は駅前でお祭

はじめましてのおばあちゃん家に招かれた話

大学2年か3年のときの話。 バイト終わりだか授業終わりだかの午後、ちょっと回り道をして家に帰る途中、なんとなくそわそわした感じのおばあちゃんを見つけた。 一度通り過ぎ、やっぱり振り返り、戻って「こんにちは~」と声を掛けた。おばあちゃんは家の水道の調子が悪くて、助けてくれる人を探していたらしい。ちょうど私の実家は建築業(水回り担当)だったので、水道はちょっとワカル。(最悪元栓を閉めて暮ら~し安心クラシアンだな)と思いながら、おばあちゃんの家に招かれることにした。 おばあちゃ