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村野真朱・依田温『琥珀の夢で酔いましょう』:山に囲まれた水の街でビールが誕生する

漫画『琥珀の夢で酔いましょう』(原作:村野真朱、作画:依田温)の第38話で松本駅周辺が描かれました。定番の観光スポットである松本城や縄手通りに加え、駅付近のレストランや喫茶店が登場し、点在する湧水という水の街ならではのエピソードが盛り込まれます。

もちろん物語の主体はクラフトビール。第38話の後半から第39話にかけて登場するのが松本ブルワリーです。タップルームは中町通り(女鳥羽川を挟んで城の反対側にある、蔵造りの建物が多いエリア)にあり、軽食も提供する二号店は信毎メディアガーデン内にあります。シーズン限定ながら上高地でも提供しているそうです。

松本ブルワリー誕生の遠因は「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」(今の「セイジ・オザワ松本フェスティバル」)にあります。この音楽祭でアルコールを提供したところ、最も人気があったのがビールで、翌年には松本城公園でビールのイベントを開くようになりました。訪れる客から松本のビールがあるか聞かれることが多かったため、自分たちでつくろうと一念発起して2016年に松本ブルワリーが生まれました。

思い返せば、初めて自分で選んで飲んだクラフトビールが松本ブルワリーのビールでした。いつだったか、銀座NAGANOで買ったのが「松本ペールエール」です。当時は今ほどビールの種類を知らず、地元であることと爽やかな青色のラベルに惹かれて手に取りました。その後『琥珀の夢で酔いましょう』を読んでいろいろなクラフトビールを飲むようになりましたが、僕のクラフトビールの起点は松本ブルワリーです。


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