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Ariana Grande「Break Free [feat. Zedd]」:ポップスとエレクトロニック・ミュージックが織りなすコラボレーション

Ariana Grande「Break Free」は、二作目のスタジオ・アルバム『My Everything』に収録された曲のひとつです。この曲にはZeddが参加していて、ポップスとエレクトロニック・ミュージックの熱いコラボレーションを堪能できます。

まっすぐに響くAriana Grandeの歌声を、Zeddのサウンドが支え、彩り、押し上げます。キャッチーなメロディとエレクトロニック・サウンドが混ざり合うなか、その歌声は甘いけれども甘過ぎることはありません。随所に空気を引き締める瞬間があります。ソフトな部分とシャープな部分を併せ持つ素晴らしいAriana Grandeの歌声です。

Zeddのサウンドに背中を預けて、Ariana Grandeが伸び伸びと歌います。Zeddが見せる歌モノのアレンジの素晴らしさは、Foxesとの「Clarity」やHayley Williamsとの「Stay The Night」とでも感じました。Zeddは自らのカラーを押し殺すことなく、それでいて前に出過ぎることもなく、歌にスポットライトを当てる役割を演じます。

EDM的かそうでないか――アンダーグラウンドと親しみやすさの中間領域を支配するのは、簡単なことではありません。少しの加減でどちらかが霞むおそれがあり、あるいは、どっちつかずと思われたら毒にも薬にもならないものが生まれる。だからこそバランス感覚に優れた作品は価値があります。聴き手に新たな世界を見せ、新たな出会いをもたらすギフトです。


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