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Zedd and Jasmine Thompson「Funny -Breathe Carolina Remix-」:原曲の魅力に磨きをかけ、聴き手との距離を縮めるリミックス

ZeddJasmine Thompsonのコラボレーションで生まれた「Funny」のRemixesが配信されています。Marc BejaminとEllisというDJ/producerによるリミックスに加え、Breathe Carolinaというバンドが手掛けたリミックスが収録されています。なかでも特に印象に残ったのがBreathe Carolina Remixであり、プレイリストに加えてよく聴いています。

Breathe Carolina Remixで惹かれるのは、「いかにもソフト・シンセ」という音です。今やソフト・シンセだけで音楽を作るのは当たり前です。しかしながら僕は、生の楽器に近づけた音よりは、生っぽくない、しかしチープには聞こえない、ソフトウェアならではの音が好きです。このリミックスの音を聴きながら、2010年代前半、ソフト・シンセがアップデートを繰り返していたころを思い出しました。

もちろん、音そのものだけではなく、音の強弱、抜き差し、レイヤーの構成など、さまざまな工夫が琴線に触れます。特に裏で鳴るアルペジエーターが心地好い。原曲が持つポップさをBreathe Carolina Remixが膨らませ、磨きをかけています。甘さも加わった感があり、それはJasmine Thompsonの歌声と聴き手の心の距離を縮める役割を果たしているのではないでしょうか。


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