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ニュータイプ@発達編⑨

捨てられた子猫のような目でこちらをみている。

プライドもかなぐり捨てたのだろう…

哀愁たっぷりで…

死刑宣告を待つような…

なんだかかわいそうに…


なるわけねーだろ!!くそが!!!!

てめぇは加害者じゃー!!

「あなたが出て行く約束で、帰ってきましたが、反故するのでしたら、離婚しましょう。こんな重要な約束を破るような人間は信用ならないので」

揚げ足を取られぬよう、感情のスイッチをオフにして、笑みを貼り付けて答える。

一瞬

父さんが震えたような気がした。

そこからはもう悲劇のヒロイン候、泣きじゃくりながら会社のカバンを持って、オロオロするムスコに「さようならだよ」と寂しさを植えつけようと必死の様子で飛び出して行きました。



この期に及んで許されると思っていた神経が理解できない。


夕方LINEで『実家で泊まることになりました。着替えなどがないので取りに行ってもいいですか』と連絡がありました。

いや、用意しとけや。居残る気満々やん。

『顔を合わせたくないので、私とムスコの就寝後にお願いします』


夜、家に人が入ってきた気配はしたものの、声をかけられることはなくホッと一息。



ようやく猫と息子と安心して過ごせるようになりました。

夜6時の食事に間に合わなくても、食後すぐにお風呂に入らなくても、夜8時までにムスコが眠らなくても、夜10時に私が眠らなくても不機嫌になる人はいません。晩御飯にスーパーの惣菜を出しても、家事よりも通院を優先して肩身の狭い思いをすることもなくなりました。

あぁ、これまで、私たちは父さんのルーティンの中で管理されていたんだな。

これまでありえなかったことに挑戦しよう!と、晩御飯をショッピングモールのフードコートで済ましてみたり、少し夜更かしをしてピロートークをしてみたり。

ムスコにとっては生まれたときからのカチコチの価値観が、『いいかげん』を知って戸惑いながらも広がっていくのを感じました。

週末、ムスコの療育の合間に弁護士へ相談へ。
主な心配は2点。

①父さんが『ムスコから父を奪わないでください』と強気に親権を主張してきているのだが、調停でどれほど聞き入れられるのか?

父さんの主張は、フルタイムで仕事をしながら、時間計算で1日8時間以上の育児している、というもの。寝かしつけ担当は夫婦で日替わりだが、猫アレルギーのムスコに配慮して父さんの寝室で寝ている(猫が父の部屋に寄りつかないため)。

「いや、もう夜泣きないですよね。横で寝てるだけですよね。保育園の毎日の送り迎えは?療育への送迎は?通院の付き添いはどなたが?」に100私ですと答えたら「これから子どもを連れ去られるようなことがなければ、問題なく勝てます」と一蹴。

②家の名義は父さんなので、復縁が無理だと諦めたときに手のひらを返して、住んでいるのに急に売りに出されたらどうなるのか?

「当てつけで変な悪徳業者に安値で売らなければ大丈夫だと思いますよ。もう令和にはそんな業者みかけないですし。普通は内覧しますよね。見に行った先に人がいて『出て行く気ありません!』と主張してくる物件、あなたなら買いますか?」

なるほど。憂は晴れた。

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