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『気象庁の人々』(9話〜12話)が持つタイトルの意味を考察。

こんにちは。
毎週日曜日が楽しみなSophiaです。

韓国ドラマ『気象庁の人々』もいよいよ後半に入ってきました。
早すぎる(笑)

シウの秘密(?)も明らかにされたりと、9話〜12話も色々な展開がありましたね〜。そういうことで今回は9話〜12話について解説や感想を綴っていきたいと思います。

⚠️このブログは『気象庁の人々』のネタバレ要素が満載となっております。まだ未視聴の方はここでUターンを…!(強調)

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1. 主要人物をおさらい

  • チン・ハギョン(パク・ミニョン)

気象庁総括2課先任予報官→課長。仕事ができ、同期では1番最初に出世した。浮気されたことがきっかけでギジュンと破談。新しくチームに入ってきたシウに心惹かれる。

  • イ・シウ(ソン・ガン)

首都圏庁→本庁総括2課(11話から済州島の台風センターに期限付で赴任)。ただただ天気が好きで天気に自信を持つ若手。ユジンのことを溺愛していたが、一方的に別れを告げられる。その後異動先の課長であるハギョンに惹かれる。

  • ハン・ギジュン(ユン・バク)

本庁のメディア対応担当。結婚間近だったハギョンと自身の浮気がきっかけで破談。その後浮気相手ユジンと結婚。

  • チェ・ユジン(ユラ)

新聞記者。シウの元カノ。シウと別れてから2股していた浮気相手ギジュンと結婚。何かとハギョンを強く意識している。

2. タイトルとストーリー

改めてになりますが『気象庁の人々』は各話タイトルにもきちんと制作陣の意図が込められています。これは私の解釈になるので絶対ではありませんが(重要)、各エピソードのタイトルは以下のようなことを暗示しているんじゃないかと思います。

9話:空チャンマ(梅雨)


(JTBC公式サイトより)

訪れた店でプロポーズの現場を目撃するハギョンとシウ。その2人がイチャイチャしているところを見てしまったギジュンはハギョンに直接「シウと付き合ってるのか?」と尋ねる。(社内恋愛を隠したいハギョンはもちろん否定)

そんな中、総括2課のメンバーは週末の非番に向けてウキウキしている(笑)シウとハギョンはキャンプ場にデートに行くが、その後ろをギジュンが付けていることには気付いていない。ギジュンはシウとハギョンが気になりすぎて自身のお母さんの誕生日会をすっぽかしてしまう。この一件と誤解でユジンとギジュンの仲はより溝が深まってしまう。

一方気象庁は「雨が降る」と予報したにもかかわらず梅雨入りしそうでしない天気にやきもきしている状況。そこでハギョンとシウ、オム先任の3人はハギョンの家で一生懸命状況を分析しようと奮闘する。家までへの道のりでオム先任の妻ヒャンネはハギョンの家に2人が帰っていく姿を見てしまい、夫に裏切られたとショックを受ける。ハギョンは会見に臨み、雨が中々降らない理由を記者の前で説明する。会見後ハギョンはその場に残ったユジンに会話の中で「なぜシウと別れたのか」理由を聞くが、そこでシウは未婚主義者(結婚に興味がない)事実を知ることになる。

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韓国語では梅雨を「チャンマ」と言うのですね。韓国語を勉強し始めて5年目になりますが、初めて知りました(笑)全体的にギクシャクしてしまう展開が多かった9話です。ユジンとユジンとギジュン、オム先任とヒャンネの2組は一層亀裂が深まってしまいました。しかし1番印象的だった場面は、ハギョンがシウに結婚の意思がないことに気付いてしまったことですね。これまでハギョンは付き合うなら結婚まで意識するタイプであることが暗示されていました。ですのでシウが未婚主義者であるということに彼女は少なからずショックを受けたと思います。このちょっとした方向性の違いがもしかしたらすれ違いを生むことになるのでは...?「梅雨」というタイトルにはジメジメした天気のように、これから色々なカップルの関係性がギクシャクしてしまう展開を予感させますね。(ソクホとテギョンだけは何か始まりそうな感じ!🌸)9話は「梅雨が始まりそうなように、視聴者にとっても嫌な展開がこれから待ち受けている」のだという兆しのようなものを伝えているのではないでしょうか…?

10話:熱帯夜

(JTBC公式サイトより)

ひょんなことからハギョンは家にシウとオム先任を住まわせていることが母ヨサにバレてしまうが3人はなんとかやり過ごす。(まさかのヨサは偶然エレベーターで乗り合わせたソクホを気に入りハギョンの結婚相手にと画策を始める(笑))その夜シウはなぜ自分が未婚主義者なのかをハギョンにきちんと説明する。

ソウルはジメジメとした天気で寝苦しい熱帯夜が続く毎日。総括2課ではミョンジュが家庭が忙しいあまり注意が疎かになり、あり得ないミスを犯してしまう。自分を責めるミョンジュをハギョンは課長としてミョンジュを慰めるが、その際「結婚はしない方がいい」と忠告を受ける。一方オム先任は気象庁に職場見学に来ている娘ボミを目撃し声をかけるが、娘との会話に父として喜びを感じる。(ヒャンネはボミが気象庁に行くことを良くは思っていない様子)その頃ハギョンは家を訪ねてきたヨサがソクホとの結婚を画策していることを知り、その場で「結婚はしない」と断言する。

穏やかな時間が流れていたが、次の日ユジンの同僚で社会部の記者がミョンジュのミスを記事にしたことで気象庁内でも大問題になってしまう。(ハギョンは責任者として局長に叱られます…)ギジュンはユジンの仕業だと誤解し、2人の仲はいよいよ険悪になってしまう。自分を信じてくれないギジュンに我慢の尾が切れたユジンはついに家を出て行ってしまう。そしてハギョンは*仕事でシウに「済州島に行ってくれないか?」とお願いする。

*気象庁では毎年台風シーズンになると、本庁から一定期間済州島の台風センターに職員を派遣しているようです。(現実でもそうなのかはわかりませんが…)

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それぞれにとって熱帯夜のように苦しい展開が続きますね😭シウは上司といえど恋人に「遠距離恋愛しよう」と言われたも同然でしょうからね。ユジンはギジュンに信じてもらえないし、ミョンジュも家庭が忙しすぎていつもはしないミスを犯してしまうし、、、視聴者も他人事とは思えない辛いシーンが多い10話です…。ハギョンもハギョンで母親から結婚を急かされ相手を勝手に決められと、イライラするのも当然です。韓国では結婚は「家と家との繋がり」という意識が強いらしく、他のドラマでも親が子供の結婚に干渉するシーンがよく見られます。結局ハギョンとシウ、ギジュンとユジンそれぞれのカップルは少し離れて暮らすことを選択します。これがそれぞれの関係性にどのような影響を及ぼすのか、展開が気になります。そんなわけで10話は「熱帯夜のように不快/不穏な展開が続く」ということを意味しているのではないかなと個人的には読み取りました。

11話:1℃

(JTBC公式サイトより)

ある夜総括2課に衝撃的なニュースが飛び込んでくる。なんとシウが爆発事故に巻き込まれ大怪我(!)をしたとのこと。時は遡ってシウが済州島に出発する前(結局シウは済州島出張を受け入れます)、シウはハギョンが自分と離れたいがために済州島出張を命じたと思い込み少しイラついてる様子。ハギョンがギジュンと自分を比較していることに傷つき、少し言い争いになります。一方家を出たユジンは休暇を取り気分転換に済州島に行くことに。

娘のボミが再び気象庁に職場見学に訪れ、オム先任は一緒に食事をしようと誘う。そこでボミは加工肉アレルギーがあることを告げられず、無理にハムを食べたことでアナフィラキシーを起こしてしまう。搬送先の病院でヒャンネに「娘なのにアレルギーがあることを忘れたの!」と責められるオム先任。(大分責任を感じています…)ひょんな流れで食事をすることになったハギョン・ミョンジュ・スジンだが、ムシャクシャしていたハギョンは勢いよくお酒を飲んで泥酔する。泥酔した勢いでハギョンはシウに本心を伝え、「こんな私でも付き合えるか」シウに選択して欲しいと言う。同じ日、ソクホはハギョンの姉テギョンと食事をし良い感じになる。

そして時は流れ、シウが事故にあった日。電話を受けたハギョンはパニックになる。さらに電話をかけてきた相手でシウと一緒にいたユジンだったことに、ハギョンは一層戸惑いを隠せない。(そして2人が一緒にいることにハギョンより戸惑っていたギジュン)ハギョンはギジュンと社内恋愛失敗からシウに対して愛情表現ができていなかったと自分を責め号泣する。(そして号泣するハギョンの姿を見てビックリするギジュン)そんな状況を自然は気遣ってくれるわけでもなく、台風が済州島に迫ってくる。そして台風に伴い、台風と同じくらい厄介(?)なシウ父が気象庁に殴り込んでくる…。

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11話から新章突入!といった感じで、シウの事故が発覚するという衝撃的なシーンから幕を開けます。台風シーズンということは、11話から数ヶ月経過した頃でしょうか…?結論として11話の段階ではなぜシウが事故に遭ったのか、詳細は明らかにはなりませんでした。今回ギジュンとユジンの関係性にはあまり焦点を当てられませんでしたが、それよりは1人1人の感情が繊細に描かれていたように思います。ユジンが目の前から消えて抜け殻のようになるギジュン、前の恋愛と比較されている不満からハギョンに強く当たってしまうシウ、休暇を取って一旦考えを整理しようとするユジンなどなど…。でもやっぱり1番意外性を感じたのは、最後のハギョンの号泣シーンですね。恋人であり事故に遭ったシウに対し、十分に好意を表現してあげられなかったことを後悔します。いわゆるラブラブの関係性(沸点)まで「あと1℃」上げられなかったというハギョン発言から、タイトルの伏線が回収されます。(11話のテーマは深読みしなくてもとてもわかりやすいですね(笑))また順調に距離を詰めていくソクホとテギョンと比較して、娘のアナフィラキシーから仲が一層険悪になってしまったオム先任と妻ヒャンネ。この2組の対比も際立っていました。そんな場面でも一切容赦しない台風に災害大国である日本で育った私は自然の厳しさを感じ得ないですが、それと同じくらい面倒な存在であるシウ父がまた何かしでかしそうで視聴者としては今後の展開が少し怖くなります。カップルがラブラブになる沸点までの「あと1℃」を求めて、ハギョンはこれからどのようなアクションを起こすのでしょうか…?

12話:変異地域

(JTBC公式サイトより)

変異地域:台風の性質を変化させる地域

(劇中より)

飛行機で済州島に向かうシウ。一方ハギョンはシウのニュースに号泣していた。そこにスジンが呼びに来て一緒に予報室に向かうと、そこには暴走するシウ父の姿が。どうやらシウが事故にあったのを知って飛び出してきたらしい。(もちろん心配しているわけではなく補償金が欲しいだけ)シウ父の「(ハギョンは)シウとそういう仲だろ」という一言で周りが凍りつく。そんな状況をよそに台風は接近してくる…。

遡ること16時間前。済州島の台風センターに着任したシウは早速その能力を発揮し現場から一目置かれる。オム先任の娘ボミは父を庇い、決してハムを食べた理由を言わない。しかし母ヒャンネが書いた離婚届を見てしまいショックを受ける。(ボミとオム先任は確実に距離を縮めていますね)またユジンは済州島にある実家に帰省し、家族との時間を過ごす。(ここで初めてユジンの実家が済州島にあることが判明します)

台風の影響で風が強くなってきたことから、済州島の観測班は気球を使って状況を分析することに。そこにたまたまシウとユジンが出会う。ユジン弟が観測を見学したいと言ったことで、ユジン一家とシウと同僚予報官は観測地点に向かうことになる。(ここでなぜシウが事故に遭った時2人が一緒にいたのか理由がわかりましたね)シウは観測するための気球に空気を入れようとしたところでそれが爆発し、事故に遭ったことが明らかになる。

そして時は再び現在に戻る。シウ父は気象庁に乗り込んできて「補償しろ」と聞かない。そこでシウの怪我の状況を確認するためにも「一緒に済州島に行こう」とシウ父に誘うハギョン。そんなこんなでなぜがハギョン・ギジュン・シウ父の3人で済州島に向かうことになる。一方ソクホはテギョンと相変わらず良い感じで、テギョンと出版社の契約をテギョンに有利になるよう手助けする。(ここでテギョンが完全に落ちちゃってますね(笑))オム先任はヒャンネにとうとう「離婚しよう」と言われてしまう。

済州島に着いた御一行。ハギョンはすぐシウを抱きしめる。しかしここでもシウ父の暴走が止まらない。医者には「症状が悪いと診断書に書け」と言う始末。父の「補償金沢山貰うぞ」という言葉に遂にキレたシウは「僕の前からうせろ」と告げる。雨の中シウは父との関係をハギョンに明かし、「別れよう」と告げるのだった…。

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ドラマによると韓国は「変異地域」なんだそうです。12話のテーマは「変わらないもの」と「変わるもの」でした。シウは変わらないものとして「父との関係」を挙げています。どんなにもがいても父親は父親です。あんなにク○な父親でも血の繋がりが消えることは一生ないのです。反対にシウは作中で「関係は変わる。良い方にも悪い方にも」と言っていますが、恋人なり家族なり何らかをきっかけに人間関係はすぐ変わるんだということですね。シウは父親のせいでハギョンに迷惑をかけたくないという思いで別れを選択しました。ここで2人の恋人という関係性が「変異」します。別れを選択したことで2人はどうなってしまうのでしょうか...?(12話ではオム先任とヒャンネについても家族という関係性が変わりそうな兆しを見せていました。ただギジュンとユジンについては12話で気まずい関係性が変わることはありませんでした。)

12話でより顕著になりましたが、オム先任・ヒャンネ/ソクホ・テギョンの関係性って対比構造になっていますよね。オム先任・ヒャンネの関係性が険悪になるほど、ソクホ・テギョンは進展します。今後もこの傾向は続くのか、最終話に向けてどちらも良い方向に変わるのか気になりますね。最後に暴走したシウ父の一言によって「ハギョンとシウが付き合っている」ことが周囲に露呈してしまいましたが、今後どうなるのでしょうか…?この先どんな「変異」があるのか早くも楽しみです。

3. 補足

12話でユジンの母は再婚して異父弟がいることが明らかになりました。その根拠として、ユジンの“아저씨”(アジョシ:おじさん)という言葉があると思います。通常父のことを指す時は“아빠”(アッパ:お父さん)という言葉を使うことが多いです。しかしユジンは済州島にある実家に着いた時「アジョシ(おじさん)はどこ?」という風に聞いています。お父さんを呼ぶときに「おじさん」という言葉を使うことはほぼ100%ないので、このシーンから「ユジンには異父弟がいるのだ」ということがわかります。(また弟とかなり年齢が離れていそうな点もポイントだと思います)最終的にユジン母の「最初の結婚」という一言で、私はこの推測を確定することができました。

4. 今後の見どころ

私なりに考えた今後の見どころです。

  • ハギョンとシウはこのまま別れてしまうのか

  • ハギョンは母と和解(?)することができるのか

  • ユジンとギジュンはすれ違いをなくすことができるのか

  • オム先任とヒャンネは関係性に終止符を打つのか

  • シウ父の暴走はどうやったら止められるのか

  • ソクホとテギョンはいつ恋人になるのか

今後も色々な人間模様を楽しみにしながら『気象庁の人々』を視聴していきたいと思います✨

(画像は全てJTBCさんからお借りしました)


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